2024年12月27日更新

監修記事

1000万円は家の建て替えできる?予算1000万円で出来る工夫を紹介!

1,000万円での住宅の建て替えは難しく、最低でも1500万円以上は予算が必要です。
しかし、1,000万円の費用を元手にローンを組んだり、リフォームを行えば、快適な住まいをつくることが可能です。
この記事では1,000万円で建て替えができない理由や、1,000万円でできることは何かについて解説します。

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家の建て替え費用は1000万円でたりる?

家を建て替える場合、費用1,000万円での建築は難しいです。

国土交通省が発表している「令和5年度住宅市場動向調査報告書」によると、家の建て替えにおける全国平均費用は5,745万円となっています。(出典:国土交通省|令和5年度住宅市場動向調査

低価格で家を建てられるローコスト住宅であっても、下限価格は1,500万円と言われており、1,000万円で家の建て替えは難しいことが分かります。

下記に構造・種類ごとの下限価格をまとめました。

種類・構造価格
ローコスト住宅1,500万円~2,000万円
平屋2,000万円~4,000万円
2階建て2,200万円~3,100万円
3階建て2,000万円~3,200万円
住宅の種類ごとの費用相場

上記の下限価格は基本工事費と本体価格のみの費用であり、建て替えの総額ではありません。

>>家の建て替え費用はこの記事で紹介!
>>建て替えの費用シミュレーションについて詳しくはコチラ

家の建て替えにおける費用内訳

家を建て替える際、基本工事費と本体価格のほかに、以下の費用を見込んでおく必要があります。

家の建て替えにおける費用内訳
  • 既存建物の解体にかかる費用
  • 建て替えをする土地にかかる費用
  • 仮住まいや引越しにかかる費用
  • その他の費用

上記のとおり、建て替えには本体工事費や本体価格のほかにも、さまざまな費用が必要です。

建て替えにおける費用内訳については、以下の記事で詳しく解説しています。

>>建て替えの費用内訳について詳しくはコチラ

1000万円での建て替えが難しい理由

1,000万円での建て替えが難しい最大の理由は、近年の建材費や人件費の高騰にあります。

一般財団法人建物物価調査会が発表している「建設資材物価指数グラフ」よると、建設資材物価指数は年々上昇していることが分かります。

※地区・品目/資材分類別時系列指数(2015年基準接続指数 2015年指数=100)
※指数は縦軸
出典:一般財団法人建物物価調査会|建設資材物価指数グラフ

さらに、直近の建て替え費用相場の推移を確認してみましょう。

建て替え費用の平均令和3年度からの上昇率
令和3年3,299万円
令和4年4.487万円36%
令和5年5,745万円74%
出典:国土交通省|令和5年度住宅市場動向調査

上記のとおり、令和3年度から令和5年度の2年間の間に建て替え費用の平均は74%も上昇しています。

あくまでも平均値であるため、一概には言えませんが、これらの実状を加味すると1,000万円での建て替えは難しいことが分かります。

建て替えとフルリフォームはどちらがおすすめ?

建て替えとフルリフォームにはそれぞれ特徴があり、一概にどちらがおすすめとは言えません。建物の状態によって、適した方法を選びましょう!

>>建て替えとフルリフォームはこの記事で詳しく紹介

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1000万円の建物の間取り例

続いて、1,000万円の間取りプランを用いて費用の総額はいくら位かかるのかを確認しましょう。

出典:アイダ設計|999万円の家(間取り)
出典:アイダ設計|999万円の家(外観)
1階39.74㎡
2階39.74㎡
延床面積79.48㎡
参考価格999万円(税込)
999万円の家における面積・費用

上記のプランの場合、建物価格で999万円かかります。

しかし、建物価格に含まれる費用は本体価格と基本工事費用のみです。

この他に、おおよそ500万円の付帯工事費や200万円の諸費用、そして解体費用を加味する必要があります。

コストを抑え最低限の仕様で建てた住宅でも2,000万円程度の予算を見込む必要があるでしょう。

>>ローコスト住宅の工事費用・諸費用はこの記事で紹介!

1000万円で建て替え・居住性の改善をする方法

前途したとおり、建て替えにかかるすべての費用を1,000万円に収めるのは難しいです。

しかし1,000万円を元手に建て替えや居住性の改善は行えます。それぞれの方法を詳しく解説します。

方法1 住宅ローンを活用して建て替えを行う

1つ目の方法は住宅ローンの活用です。

住宅ローンは長期借入ができるため、月々の返済額を抑えながら建て替えできます。

下記に、頭金なしの年収別借入シミュレーションをまとめました。

年収借入可能額
400万円3,599万円
500万円4,499万円
600万円5,399万円
700万円6,299万円
800万円7,198万円
出典:楽天銀行|住宅ローンシミュレーション

※返済期間35年、フラット35金利1.86%で算出

頭金なしでの借入は、月々の返済負担が大きくなるデメリットがある一方で、手元に資金を残せるメリットがあります。

借入額が大きくなれば住宅ローン控除を最大限利用できる可能性もあるでしょう。

住宅ローン控除とは?

年末の住宅ローン残高に応じて、住民税や所得税の一部が控除される仕組みです。住宅ローン減税ともよばれます。

>>住宅ローンの控除はこの記事で紹介!

方法2 補助金・助成金を活用して建て替える

家の建て替え時には、活用できる補助金や助成金があります。

下記に主な制度をまとめました。

建て替えにおける補助金・助成金
  • 住宅ローン控除
  • ZEH補助金
  • 地方自治体独自の助成制度
  • 贈与税の非課税措置

補助金や助成金には予算があり、要件は毎年変更されます。

補助金や助成金の要件について詳しく知りたい人は、下記の記事を参考にしましょう。

>>建て替えに利用できる補助金はこちらの記事で紹介!

方法3 リフォーム・リノベーションで居住性を上げる

前途した方法での建て替えが難しい場合、リフォームやリノベーションで居住性を上げる方法もあります。

リフォーム箇所ごとにそれぞれの費用を紹介します。

十分な予算があれば複数箇所のリフォームが可能!

1,000万円の予算があれば、局所ではなく複数箇所のリフォームが可能です。

水回りの設備が古くなってきている場合

水回り設備におけるリフォーム費用の目安は以下のとおりです。

リフォーム箇所費用
キッチン60万〜180万円
お風呂80万〜170万円
トイレ30万〜50万円
洗面台10万〜30万円
水回りリフォームの費用相場

水回りのリフォームは設備のグレードによって費用が大きく異なります。

最新設備を搭載したグレードの高い設備は割高となるため、費用を抑えるのであれば標準仕様がおすすめです。

1,000万円の予算があれば、水回りのリフォームをすべて行えるでしょう。

断熱性を向上させたい場合

断熱リフォームの費用相場は30万〜100万円です。

リフォーム内容は屋内外におよぶため、どの程度断熱リフォームを行うかによって費用は異なります。

例をあげると、窓を複合ガラスに変更する場合には1か所あたり7万〜12万円と比較的安価でリフォーム可能です。

一方で外張り断熱を行う場合には1m2あたり約3万円かかり総額費用は高くなります。

>>断熱リフォームの費用相場はこの記事で紹介!

耐震性に不安がある場合

耐震リフォームの費用相場は、50〜150万円です。

費用の内訳は耐震補強工事費と耐震診断費用となっており、建物の構造によって費用が異なります。

居住人数に合わせて間取り変更をしたい場合

間取り変更リフォームの費用相場は、5〜100万円です。

壁を新規で作る小規模なリフォームは5万円~数10万円程度で済みますが、吹き抜けを居室に変更する大規模リフォームでは100万円以上の費用を要します。

>>間取り変更の費用相場はこの記事で紹介

バリアフリーをとり入れたい場合

高齢者にとって住みやすい住宅づくりを行うバリアフリーリフォームの費用相場は10〜60万円です。

段差を解消するスロープの設置や手すりの取り付けリフォームはそれぞれ10万円から行えます。

>>バリアフリーリフォームの費用相場はこの記事で紹介!

室内の劣化が気になる場合

室内の劣化が気になる場合、床や壁紙のリフォームを行うことで快適に暮らせるようになります。

床や壁紙のリフォーム相場は以下のとおりです。

リフォーム箇所費用
10万〜15万円
壁紙約10万円
床・壁紙の費用相場

床の費用相場は1㎡あたり3,000〜4,000円、壁紙の費用相場は1㎡あたり約2,000円であり、お部屋の広さに応じて費用は変わります。

屋根・外壁の劣化が気になる場合

屋根や外壁の劣化が気になる場合、張り替えや葺き替えによって新しくリフォームできます。

それぞれの費用相場は以下のとおりです。

リフォーム箇所費用
屋根50万〜150万円
外壁100万〜150万円
屋根,外壁の費用相場

屋根や外壁のリフォームを行う場合、材料費のほかに撤去処分費用や足場にかかる費用が発生します。

足場にかかる費用は高額なため、屋根と外壁のリフォームを検討している人は同じタイミングで実施しましょう。

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1000万円の建て替えにおける住宅ローン返済シミュレーション

次に、住宅ローンで1,000万円を借りた場合の返済シミュレーションを見てみましょう。

1,000万円をフラット35固定金利(借入期間35年)で借りた場合の返済シミュレーション
金利1.86%
返済期間35年
返済方法元利均等
総返済額13,612,931円
諸費用230,000円
月々の返済額32,412円
※2024年12月時点の金利で算出

上記のとおり、住宅ローンで1,000万円を35年借入した場合、月々の返済額は32,412円となります。

住宅ローンを借入する際には、返済負担率を加味した無理のない資金計画を立てましょう。

一般的に、安心して借入できる住宅ローン返済負担率は収入の20%と言われています。

返済負担率とは?

収入に対する返済額の割合を言います。返済負担率を20%程度に抑えることで、生活を圧迫しない借入が可能です。

予算0円でローンを組む場合の月々の返済額はいくら?

2,000万円の住宅ローンを頭金なしで組む場合、月々の返済額は以下のようになります。

2,000万円をフラット35固定金利(借入期間35年)で借りた場合の返済シミュレーション
金利1.86%
返済期間35年
返済方法元利均等
総返済額27,226,173円
諸費用360,000円
月々の返済額64,824円
※2024年12月時点の金利で算出

住宅ローンは頭金なしでも組めますすが、審査が厳しくなるだけでなく、月々の返済負担額が増すリスクがあるため注意しましょう。

建て替え費用を安く抑えるポイント

建て替え費用を安く抑えるポイントは以下のとおりです。

建て替え費用を安く抑えるポイント
  • 床面積を小さくする
  • シンプルな間取り・仕様にする
  • 標準的な設備を選ぶ
  • 外構工事にお金をかけない
  • 建て替え工事は閑散期を選ぶ
  • 不用品は処分しておく

建て替え費用を抑える最も重要なポイントは、家をシンプルなものとすることです。

間取りや仕様、設備を規格どおりのものとすれば大幅にコストダウンできます。

このほかにも、建て替え時期や家の中の不用品を処分することで解体費用を抑えられます。

>>建て替え費用を抑えるポイントはこの記事で紹介!

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【Q&A】建て替え費用1000万円におけるよくある質問

建て替える前の解体費用にはいくらかかる?

解体費用の目安は、1坪あたり5万〜8万円程度です。

30坪の家を解体する場合、下限価格として150万円前後見込む必要があるでしょう。

>>建て替えの解体費用はこの記事で紹介!

土地が脆弱な場合、追加費用がかかる

土地が軟弱な場合、建て替えの際に地盤改良費特殊基礎工事などの費用が別途かかる場合もあります。

平屋を建て替える費用はいくらですか?

平屋を建て替え費用相場は2,000万〜4,000万円です。

>>平屋の建築費用はこの記事で紹介!

建て替え・注文住宅に対応する優良な建設会社を見つけるには?

ここまで説明してきた建て替えは、あくまで一例となっています。

実際に建て替えをするべきなのか、リフォームをするべきなのかを検討するためには、プロに現状を相談し、「プランと費用を見比べる」必要があります。

そのときに大事なのが、複数社に見積もりを依頼し、「比較検討」をするということ!

この記事で大体の予想がついた方は次のステップへ行きましょう!

「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」

「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒くさい...。」

そんな方は、簡単に無料で一括査定が可能なサービスがありますので、ぜひご利用ください。

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一生のうちに建て替えをする機会はそこまで多いものではありません。

後悔しない、失敗しない建て替えをするためにも、建設会社選びは慎重に行いましょう!

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

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