2024年12月18日更新
ログハウスを安く建てる方法とは?費用相場や間取り例を紹介!
ログハウスは、丸太を主建材とした建物です。自然のなかにポツンと建てられていることが多いため、非日常を味わうことができます。日本でも人気が高まりつつある建物になるため、実際に建ててみたいと考える方も多いでしょう。本記事では、ログハウスの建築費用や費用を安く抑える方法について紹介します。ログハウスの間取り例も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
ログハウスとは?
ログハウスとは、丸太を組み合わせた骨組みで構成された住宅のことです。
外観から見られる丸太と、室内から見られる丸太は一緒ですが、雰囲気は室内外で変化します。
木材をふんだんに感じられるデザインが魅力なことから、日本でも人気があります。
ログハウスを安く建てる方法
ログハウスを安く建てる方法をご紹介します。
- 樹脂は「スギ」を選ぶ
- 「ノッチ」の数を最小限にする
- 「ロフト」を活用して床面積を抑える
- 「平坦な土地」を購入する
- 「マシンカット」で建ててもらう
- 「ログハウスキット」を使用する
樹脂は「スギ」を選ぶ
近年木材の価格は「パイン>ヒノキ>スギ」の順に安く入手しやすくなっています。
価格の変動には、円安の影響で輸入材の価格が上昇したり、コロナ禍で木材の仕入れが上手くできなかったりなどの要因があります。
まずは建築業者に、どの木材がどれくらい安いのかを確認するところからスタートしましょう。
「ノッチ」の数を最小限にする
ノッチとは、丸太が交差する接合部のことを指します。
ログハウスの部屋数とノッチの数の関係は、以下の通りです。
ログハウスの形 | ノッチの数 |
「ロ」のような1部屋のノッチ数 | 4か所 |
「日」のような2部屋のノッチ数 | 6か所 |
「田」のような4部屋のノッチ数 | 9か所 |
基本的にノッチの数が増えると、加工費が高くなります。
また建物形状によっては、基礎工事や屋根工事における材料代、工事代も高くなります。
1か所変わることで100万~150万円近く変動することもあるため注意しましょう。
「ロフト」を活用して床面積を抑える
ログハウスにロフトを設置することで、建物の床面積が増えます。
その結果、1階の延床面積も最小限に抑えられます。
延床面積が抑えられると、屋根や基礎も最小限の大きさになるため、工事代が安くなるのです。
ロフトを部屋の1部として使用する場合、窮屈にならないような設計が重要になります。
「平坦な土地」を購入する
平坦な土地は傾斜地と比べて、基礎代や造成費用などを抑えやすいです。
傾斜のある土地の場合、基礎を道路に合わせるために高くしたり、土地を平坦にするために土地を造成する必要があります。
追加費用をかけないためにも、建築の際には平坦な土地を選びましょう。
「マシンカット」で建ててもらう
ログハウスの建て方には「マシンカット」と「ハンドカット」の2種類があります。
マシンカットとは、木材を機械で加工して生成する方法のことで、スピーディーかつ大量に木材を加工できるため、人件費を削減しやすいです。
マシンカットとハンドカットの費用の目安は、以下の通りです。
マシンカット | 坪単価50~65万円 |
ハンドカット | 坪単価80~120万円 |
マシンカットとハンドカットでは作業の手間や加工費などから、2倍近くの費用差が生まれるため注意しましょう。
ハンドカットとは、職人が一本ごとに加工する生成方法のことです。長い木材や短い木材など、柔軟にカットできる特徴があります。
加工費と時間はかかりますが、オリジナリティ溢れるログハウスが建てられます。
「ログハウスキット」を使用する
ログハウスキットとは、ログハウスの材料が1つのパッケージになったキットのことです。
すでに決まっている規格品でログハウスを建てるため、1から建てるログハウスよりも費用を抑えやすいです。
大きさは倉庫のようなものから3LDKほどの大きさまで、幅広く用意されています。
しかし間取りは決まっているため、好みに合わせて間取りを変更することはできません。
ログハウスキットの利用を検討する際には、建設業者にキットを使用して建築を行えるか相談してみましょう。
ログハウスのメリット
ログハウスには、以下のメリットがあります。
- 耐震性に優れている
- 調湿効果が優れている
- 耐火性に優れている
- 樹木の香りからリラックス効果を得られる
順番に紹介していきます。
耐震性に優れている
ログハウスは、重量がある木材で構成されています。
そのため地震で揺れた場合でも、丸太同士が摩擦により揺れを吸収するため、地震で崩れにくいです。
「日本ログハウス協会」によると、阪神・淡路大震災や新潟県中越地震など、過去の巨大地震において倒壊した事例は報告されていないことが紹介されています。
また、阪神・淡路大震災の1・5倍レベルの強さでの実物大振動実験を行い、耐震等級3をクリアする耐震性も証明されていることから、地震に対しても粘り強く頑丈な建物だと分かります。
調湿効果が優れている
調湿効果とは、周囲の湿度が高いときに水分を取り入れ、乾燥しているときには内部の水分を空中に放出し、周囲の湿潤度を調整してくれる効果のことです。
ログハウスに使用されている木材は調湿効果があるため、60%前後の湿度で快適に保ってくれる建物になります。
耐火性に優れている
ログハウスは厚みのある丸太によって、耐火性に優れている建物になります。
耐火性があるのは厚みがあることで、表面が燃えても炭化膜ができて空気を遮断するので、芯まで燃えるのに時間がかかるためです。
ログハウスによっては「60分準耐火認定」や 「45準分耐火認定」を取得しているものもあります。
燃えても有毒ガスの発生は少ないため、環境にも優しい建物になります。
樹木の香りからリラックス効果を得られる
ログハウスは木材から発せられる「フィトンチッド」という香り成分により、リラックス効果を感じられます。
フィトンチッドは、森のなかにいるようなリラクゼーション効果を作り出す効果があります。
ぬくもりを感じる落ち着いた住まいを検討されている方にもおすすめです。
ログハウスのデメリット
ログハウスを建てたいと考えている方は、メリットだけでなく、デメリットも確認しましょう。
- 建物が変化しやすい
- メンテナンスが必要になる
それぞれ順番に見ていきましょう。
建物が変化しやすい
ログハウスに使用している丸太は性質上収縮します。
収縮することで、丸太間に隙間が生まれてしまい、気密性が悪くなることもあるため注意が必要です。
また、木材の乾燥によって壁が沈下する「セトリング」の影響により、窓や扉が動きにくくなることもあります。
セトリングは初期のころに起こりやすいため、建て始めては調整が必要になります。
セトリングとは、ログハウスの材料に含まれている水分が徐々に抜ける現状のことです。
木が割れたり縮んだりすることで見た目や通気性が悪くなることもあるため、定期的な調整・メンテナンスが必要になります。
メンテナンスが必要になる
ログハウスは建物の経年劣化が見た目や木材に発生しやすい建物です。
とくに壁は外壁と内壁の両方の役割を担っているため、腐食しないように定期的なメンテナンスが必要になります。
ログハウスの場合、壁の最初の塗装時期は2~3年後、その後は5年間隔で塗り替えするのが一般的です。
一般的な住宅よりは、塗り替えの頻度が高いため、メンテナンス費用がかかりやすいです。
ログハウスの建築費用の目安
ログハウスの建築費用は30坪の場合、1500万~3600万円(坪単価50万~120万円)です。
建築費用以外にも、土地代や諸費用などもかかってくるため、トータル費用の計算も行いましょう。
ログハウスの間取りの例
ログハウスを建てたいと考えている方向けに、間取り例を紹介していきます。
各間取りのポイントも触れていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
リビングが広々と使えるログハウス
・間取り図
本体希望価格 | 7,972,800円(税込) |
トータル予想費用 | 25,950,000円~(税込) |
間取り | 2LDK |
総面積 | 89.91㎡(27.19坪) |
階数 | 平屋建て(ロフト付き) |
広めのリビングが確保できるログハウスです。
リビング横には、2部屋の個室が設けられているため、家族間のプライバシーも確保できます。
ロフトも活用すれば、3人以上の宿泊も可能です。
ロフトが使えるログハウス
間取り図
本体希望価格 | 6,239,200円(税込) |
トータル予想費用 | 19,150,000円~(税込) |
間取り | 1DK |
総面積 | 63.30㎡(19.14坪) |
階数 | 平屋建て(ロフト付き) |
個室1部屋とダイニング・キッチンがついているログハウスです。
ロフトでは、就寝部屋とリクライニングルームの2か所が確保されています。
縦長に伸びているスペースは、隠しの収納場所としても使用可能です。
室内を自由に使えるログハウス
・間取り図
本体希望価格 | 3,285,700円(税込) |
トータル予想費用 | 10,190,000円~(税込) |
間取り | 1R |
総面積 | 33.00㎡(9.98坪) |
階数 | 平屋建て |
外側だけが作られている1Rのログハウスです。
10坪程度のコンパクトなスペースなため、活用範囲は限定されるものの、ログハウスを自分好みの部屋にできます。
趣味部屋や作業部屋など、1000万円程度でコンパクトに建てられます。
Q&A ログハウスの建築でよくある質問
最後に、ログハウスの建築でよくある質問を紹介していきます。
- ログハウスはローコストで建てられる
-
ログハウスは、一般的な住宅より建築費用を抑えられることもあります。
ログハウスを建てる専門の業者により、安定的に材料を仕入れられるようになったためです。
予算を低く抑えようとすると、丸太や設備機器のグレードが低くなってしまうこともあるため注意が必要です。
- ログハウスの耐用年数はどのくらい?
-
ログハウスの耐用年数は、30年程度が目安です。
耐用年数は一般的な木造住宅とそれほど変わりありません。
- ログハウスの建設に確認申請は必要?
-
ログハウスの建設における確認申請は、自治体の建築指導課によって異なります。
ただ、ログハウスも一般住宅と同様に建築物に該当するため、建築確認申請が必要な場合がほとんどです。
面積によっては不要なケースもあるため、事前に相談しておくことをおすすめします。
- ログハウス風の住宅とログハウスの違いは?
-
ログハウスとログハウス風の違いは、以下の通りです。
ログハウス 外観・室内共に木材をメインで使用している ログハウス風 柱や梁などの構造部分、屋根や外壁には一般住宅と同様の素材を利用しており、内装はログハウス風としたウッディな雰囲気に仕上げている ログハウスとログハウス風の違い ログハウスとログハウス風では、建築方法が大きく異なります。
- ログハウスのメンテナンス費用はどのくらい?
-
ログハウスは木材の経年劣化が発生するため、4~5年の間隔でメンテナンスが必要です。
建物の大きさによってメンテナンス費用は異なるため、建てる前にメンテナンスの頻度と費用の確認も必要です。
メンテナンス費用について詳しく確認したい方は、以下の記事もご覧ください。
建て替え・注文住宅に対応する優良な建設会社を見つけるには?
ここまで説明してきた建て替えは、あくまで一例となっています。
注文住宅の設計プランや費用は、施工店によって大きく異なることがあります。
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実際に注文住宅を建てるには時間がかかるので、この記事で大体の予想がついた方は早めに次のステップへ進みましょう!
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