2024年11月29日更新
30坪の平屋を建てる場合の価格はいくら?間取り例や注意点も紹介!
30坪の平屋は土地代が約3,000万円、建築費用が約2,400万~3,600万円(坪単価70~80万円)になります。費用は建物や土地によって異なるものの、詳細な費用について知りたいと感じている方も多いのではないでしょうか。本記事では、30坪の平屋を建てる場合にかかる価格帯や建築に必要な土地の広さを紹介します。本記事を読むことで、30坪の平屋を建てる場合の基礎知識を学ぶことができます。
目次
30坪の平屋を建てる場合の建築費ってどれくらい?

30坪の平屋を建てる場合の建築費の目安は以下の通りです。
建築費 | 約2,400万円前後 (坪単価70~80万円) |
建築費も採用するデザインや間取り、仕様によって異なります。
土地を所有していない場合、土地購入費用もかかります。
土地は大きさに関わらず、立地や周辺環境によって価格が変動します。
2~3暮らしが推奨されている
30坪の平屋に住む推奨人数は、2~3人暮らしが推奨されています。
国土交通省「誘導居住面積水準」では、「一般型誘導居住面積水準」と「都市居住型誘導居住面積水準」によって㎡数当たりの推奨暮らし人数が異なります。
それぞれの計算方法は、以下の通りです。
- 一般型誘導居住面積水準:2人以上の世帯25㎡×世帯人数+25㎡
- 都市居住型誘導居住面積水準:2人以上の世帯20㎡×世帯人数+15㎡
以下の表にて、建てられる平屋の各㎡数に応じた推奨人数をまとめました。
一般型誘導居住面積水準(都市郊外) | 都市居住型誘導居住面積水準(都市中心) | |
---|---|---|
2人家族 | 75㎡(約22坪) | 55㎡(約16坪) |
3人家族 | 100㎡(約30坪) | 75㎡(約22坪) |
4人家族 | 125㎡(約37坪) | 95㎡(約28坪) |
30坪の場合、建蔽率の影響から75~100㎡が居住面積の目安になります。
一般型誘導居住面積水準では「2~3人家族」都市居住型誘導居住面積水準では「2~4人家族」が推奨暮らし人数になります。
目安人数は建てた平屋の広さによって異なりますが、推奨人数は土地の広さから算出可能ですので、平屋を建てる際の参考にしましょう。
多様なライフスタイルに対応できる
30坪の平屋では、以下の間取りが考えられます。
2人家族 | 1LDK~2LDK |
3人家族 | 2LDK~3LDK |
4人家族 | 3LDK~ |
ライフスタイルは、住む人数と間取りによって異なります。
2人家族の場合は部屋数が少なくなるため、広々とした開放的なリビングや1人1人に個室が持つことが可能です。
4人家族の場合、必要な部屋数が増えるため、各部屋の面積が狭くなります。
一方で、家族間の距離が近くなるため、コミュニケーションが取りやすくなります。
快適な平屋を建てるためのポイント5選

快適な平屋を建てるためのポイントは、以下の6つです。
- 日当たり・防犯面を考えて窓を設置する
- スキップフロア・ロフトを採り入れる
- 風通しの良さを考える
- シンプルで使いやすい生活導線にする
- 断熱性・気密性を高める
1つずつ順番に紹介してきます。
日当たり・防犯面を考えて窓を設置する
平屋を建てる際、日当たり・防犯面を考えて窓を設置しましょう。
平屋でおすすめな窓の設置場所は、以下の通りです。
- 天井などの高い位置
- テラスに向けた窓
- 地面に近い低い窓
平屋の場合、安易に窓を大きく確保すると、室内への侵入がしやすくなります。
人が入れるくらいの大きな窓を設けると、侵入経路を確保することになります。
また、設けた窓は日当たりにも影響するため、注意が必要です。
高い窓や低い窓を組み合わせることで、時間帯に応じた最適な採光が入ってきます。
光が入りすぎた場合でも、カーテンやブラインドなどを設置することで、光量の調整ができます。
スキップフロア・ロフトを採り入れる
平屋を建てる場合、スキップフロアやロフトを採り入れると、空間をより広く活用できます。
【スキップフロア】
室内に数段の階段を設置する。中2階や中3階を作り出し、収納スペースや作業スペース、休憩スペースなどとして活用できる。

【ロフト】
天井を高くして部屋の一部を2層式にした上部空間のこと。建築基準法では、天井高を1.4m以下、床面積を直下の階の2分の1未満に収めるという制限がある。

スキップフロアやロフトは、収納スペースや作業スペースなど、多岐に渡るスペースを室内に設けられます。
風通しの良さを考える
平屋を建てる際、風通しの良さを考えましょう。
30坪の土地に建てられる平屋に3~4人家族が住むと、部屋数が増えるでしょう。
寝室や子供部屋、収納スペースなどの部屋数が増えることで、空気の通り道が確保しづらくなります。
風通しの良さは、窓や部屋の位置によって異なります。
高低差をつけて窓を設置したり、空気が抜けられる廊下部分に窓を設けたりなど、風通しの経路を確保する方法はさまざまです。
シンプルで使いやすい生活導線にする
平屋を建てる場合、シンプルで使いやすい生活導線を心掛けましょう。
シンプルで使いやすい生活導線を作るには、水回りの位置が大切です。
1つのスペースで水回りを使った家事が完結する間取りであったり、キッチンと洗濯を行う場所が近くに配置されたりなど、水回りを意識した間取りにすることで、生活における家事の効率が高まります。
ストレスフリーの生活を送れるため、小さな平屋では特に、シンプルで使いやすい生活導線を意識しましょう。
断熱性・気密性を高める
平屋を建てる際、断熱性・気密性を高めるようにしましょう。
住宅性能が低い平屋の場合、勾配天井や広いリビング、ロフトなどを作ってしまうと、冷暖房効率が低下します。
夏は暑く、冬は寒い生活を強いられてしまうため、断熱性・気密性を高めておくべきです。
2025年からは、省エネ基準への適合も義務化されるため、より断熱性・気密性が高い住宅が一般化されるでしょう。
30坪で建てられる平屋の間取り例

30坪で建てられる平屋の間取り例について紹介していきます。
30坪で平屋を建てたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
平屋に+αを加えた1.5階建ての平屋
間取り図(①ルーフバルコニー ②小屋裏空間 ③LDK)

延床面積 | 109.38㎡ |
間取り | 3LDK |
1階に住空間、階段を上がった先にルーフバルコニーと収納スペースを確保した平屋建て住宅です。
1.5階建てになっているため、建物高さはそれほど高くありません。
2階建てに比べて、建物が放つ圧迫感が少ないため、周辺環境にも馴染んだ住宅になります。
小屋裏収納をたっぷりと確保した3LDKの平屋

間取り図

延床面積 | 109.30㎡ |
間取り | 3LDK |
小屋裏収納をたっぷりと確保した平屋建て住宅です。
1階は3LDKの間取りとして作り、大きな収納部分は小屋裏に隠すという形になっています。
1階部分に物が散乱することも少なくなるため、快適に住み続けられます。
LDKとラウンジが一体で使える2LDKの平屋

間取り図

延床面積 | 121.73㎡ |
間取り | 2LDK |
LDKとラウンジを広く確保した2LDKの平屋建て住宅です。
LDKとラウンジが隣り合うことで、一体感が生まれます。
LDKとラウンジの行き来も簡単にできるため、大人数の来客が来ても問題ありません。
30坪の平屋を建てる際の注意点

30坪の平屋を建てる際の注意点について、以下の順序で紹介します。
- 周辺環境によっては日当たり・風通しが悪くなる
- 建築費用が割高になる傾向にある
- 防犯面に不安を感じる場合がある
- プライバシーの確保が難しい
平屋全般で考えられる注意点については、「平屋のメリット・デメリットや費用相場・お得に建築するコツを解説」で紹介していますので、こちらも参考にしてみてください。
日当たり・風通しが悪くなる
平屋の場合、1階の面積が広くなるため、部屋の中央に日が差しにくくなります。
採光や自然風を室内に採り入れづらくなるため、窓の位置や間取りは慎重に検討する必要があります。
小さな平屋は間取りに制限が生まれるため、採光や風通しが期待できる土地を選ぶ必要があります。
建築費用が割高になる傾向にある
小さな平屋の場合、建築費用が割高になる傾向にあります。
2階建てや3階建ての場合、資材の発注を多めにおこなえます。
大量におこなえる分、資材の値引きが大きくなるため、安く資材を仕入れることが可能です。
平屋の場合は建物の面積の関係から、細かく資材を発注するため、値引き率は2階建てや3階建てよりも低くなります。
場合によっては、平屋建てと変わらない価格で、2階建てを建てられることもあるため、建築費用を比較するのも1つの方法です。
防犯面に不安を感じる場合がある
平屋の場合、防犯面に不安を感じる場合があります。
近隣建物との距離が近かったり、侵入しやすい通路があったりする場合などは、特に要注意です。
大人が侵入できる大きな窓を設けていると、侵入される恐れが高まります。
そのため、窓の大きさと設置位置には注意が必要です。
平屋でできる防犯として、以下の方法を採り入れてみてもよいでしょう。
- 防犯カメラを設置する
- 防犯ガラスを採用する
- センサーライトを設置する
- 侵入経路に目隠しを設ける
簡単に採り入れられる対策方法もあるため、参考にしてみてください。
プライバシーの確保が難しい
小さな平屋の場合、家族間のプライバシー確保が難しくなります。
小さな平屋になると、互いの生活音が聞こえる位置に個室やリビングを設けることになるため、以下の問題が発生します。
- 勉強に集中できない
- 家族の声や音が気になる
- 静かに眠れない
プライバシーを確保するためにも、部屋の間に廊下を設けたり、部屋間の距離を取る方法が効果的です。
個室が隣り合う場合には、防音材を個室間の壁に挟むことで、各個室の生活音の伝わりを減少させられます。
30坪の平屋に関するよくある質問
最後に、30坪の平屋に関するよくある質問を紹介していきます。
気になる質問をまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
- 30坪の平屋でもローコスト住宅は建てられる?
-
30坪の平屋でも、ローコスト住宅は建てられます。
依頼する業者によっては、おしゃれな平屋を建てられます。
おしゃれなデザインや高性能を求めるあまり、追加オプションが請求されるケースもあるため、注意しましょう。
- 30坪の平屋は一人暮らし・二人暮らしでも住める?
-
30坪の平屋では、一人暮らし・二人暮らしも可能です。
一人暮らしや二人暮らしの場合、必要な部屋数が少なくなるため、各室の空間を広々と確保できます。
寂しいと感じることもあるため、間取りを考える際に重視するポイントを明らかにしておくことが大切です。
- 30坪の平屋は1000万~2000万円でも建てられる?
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30坪の平屋場合、最低でも1500万~2000万円の予算を見積もりましょう。
- 平屋を建てるために必要な土地の広さは?
-
平屋を建てるために必要な土地の広さは、どれくらいの大きさの平屋を建てたいかによって異なります。
例えば、75㎡(22坪)の平屋を建てる場合には、建蔽率の関係から、100㎡(30坪)ほどの土地の広さが必要になります。
国土交通省「誘導居住面積水準」の内容を基に、希望する平屋を建てるために必要な土地の広さを計算してみましょう。
建て替え・注文住宅に対応する優良な建設会社を見つけるには?
ここまで説明してきた建て替えは、あくまで一例となっています。
注文住宅の設計プランや費用は、施工店によって大きく異なることがあります。
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実際に注文住宅を建てるには時間がかかるので、この記事で大体の予想がついた方は早めに次のステップへ進みましょう!
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