2024年12月18日更新
ローコスト住宅の外壁選びで後悔しないためには?種類や選び方を解説
ローコスト住宅に多く採用されている外壁は、サイディングです。ローコスト住宅を検討している方のなかには、外壁にこだわるべきか悩んでいる方も少なくないでしょう。
そこで本記事では、ローコスト住宅で使われる外壁の種類や失敗例について解説しています。外壁の種類を把握して、後悔のない家づくりをしましょう!
目次
ローコスト住宅の外壁にこだわるべき理由
住まいの外壁はデザイン性だけでなく、防水性や断熱性、遮音性などさまざまな機能をもっています。
そのため、耐久性の高いローコスト住宅を建てるためには、機能性の高い外壁を選ぶことが大切です。
必要以上に外壁のコストを抑えてしまうと、外観が安っぽくなったり、外壁材の質が悪くなったりしてしまうので注意しましょう。
機能性の低い外壁は住まいの劣化を早め、将来的なメンテナンス費がかさんでしまうケースもあります。
ローコストで長く暮らせる家づくりをするためには、外壁をこだわって選ぶのが大切です。
ローコスト住宅の外壁にはサイディングがおすすめ
ローコスト住宅におすすめの外壁はサイディングです。
サーディングは安価で品質も安定しているため、多くの新築住宅で選ばれています。
サイディングボードを貼って施工するシンプルな施工法で、仕上がりが職人の技術に左右されにくいのも特徴です。
コストを抑えつつ一定の品質を保てるため、ローコスト住宅の外壁にも適しています。
ローコスト住宅に使われる外壁の種類
ローコスト住宅に選ばれている外壁は、主にサイディング・ガルバリウム鋼板・タイル材の3種類です。
ここでは、種類ごとの相場やメンテナンスコストの有無について説明します。
サイディング
サイディングはセメントや金属、樹脂などから作られる外壁材です。
使われている素材によっていくつかの種類があり、それぞれ性能や費用相場が異なります。
窯業(ようぎょう)系サイディング
窯業系サイディングは、セメント・繊維質・水を混ぜ合わせて作られた外壁材です。
サイディングのなかで最も価格帯が低く、低コストで施工できるのが特徴です。
ただし、シーリング材が劣化したら新しく打ち直す際にメンテナンス費がかかります。
窯業系サイディングの外壁を使用した住まいは、耐火性や耐震性に優れているのが特徴です。
タイル調や木目調などデザインも豊富にあるため、外観にこだわった家づくりができます。
金属系サイディング
金属系サイディングは、金属と断熱材で作られた外壁材です。
窯業系サイディングよりも費用はやや高いですが、軽量で建物への負担を減らせるメリットがあります。
施工後は、窯業系サイディングと同様にシーリング材のメンテナンス費がかかります。
また、金属系サイディングはサビやすいため、定期的な塗装工事が必要になることも覚えておきましょう。
金属系サイディングの外壁を使用した住まいは、断熱性や耐震性、防水性に優れているのが特徴です。
外壁の凍結を防ぐ効果もあるため、寒い地域で住まいを建てる場合にも適しています。
樹脂系サイディング
樹脂系サイディングは、塩化ビニル樹脂を加工して作られた外壁材です。
サイディングのなかでは最も価格帯が高く、施工できる業者も少ないです。
窯業系や金属系のようにシーリング材を使用していないため、打ち直しのメンテナンスはありません。
定期的な塗装工事も必要ないため、施工後のメンテナンス費を抑えられるメリットがあります。
樹脂系サイディングの外壁を使用した住まいは、メンテナンスの手間が少なく耐久性に優れています。
凍害や塩害に強く、寒い地域や海の近くでも劣化しにくい住まいが建てられるのも特徴です。
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は、1972年にアメリカで開発された金属素材の名称です。
施工費用はサイディングよりもやや高めですが、メンテナンスの手間が少なく耐久性にも優れています。
表面にメッキ加工を施しているため、金属製でもサビにくく長持ちするのが特徴です。
デザインも種類豊富にあるため、ローコストでおしゃれな家を建てたい方に適しています。
ガルバリウム鋼板の外壁を使用した住まいは、機能性とデザイン性を兼ね備えているのが魅力です。
防水性が高く汚れを落としやすいため、外壁の状態を長く保てるメリットもあります。
タイル材
タイル材は、石や土を高温で焼き固めて作られた外壁材です。
費用相場は使用するタイルの種類によって、大きく変化します。
耐久性が非常に高く汚れや傷も付きにくいため、メンテナンスの手間はほとんどありません。
ただし、タイルのつなぎ目に施されているシーリング材は劣化するため、定期的なシーリングの打ち直しは必要です。
タイル材の外壁を使用した住まいは、経年劣化に強く、外壁の汚れを落としやすいのが特徴です。
軽い汚れは雨で洗い流されるため、頻繁に掃除しなくても外観をきれいに保てます。
ローコスト住宅の外壁は何年もつ?
多くのローコスト住宅で採用されているサイディングの場合、耐用年数は40年ほどです。
ただし、外壁の状態を保つためには、10年を目安に定期的なメンテナンスが必要です。
ローコスト住宅だからといって、注文住宅よりも外壁の耐用年数が大きく下がることはありません。
外壁の耐用年数は、使用している外壁材の種類によって決まります。
ローコスト住宅の外壁を選ぶコツ
ローコスト住宅の外壁を選ぶときのポイントを紹介します。
コストを抑えつつ機能性に優れた外壁を選ぶことで、コストパフォーマンスの高い家づくりができます。
汚れが目立ちにくいカラーを選ぶ
外壁は雨風や土埃にさらされて汚れやすいため、汚れが目立ちにくいカラーを選ぶのがおすすめです。
グレーやベージュ、アイボリーなど汚れが気になりにくいカラーを選べば、こまめに塗装しなくても汚れが気になりません。
耐久性が低い外壁材に注意する
コストカットを意識しすぎて、質の悪い外壁を選ばないように注意しましょう。
外壁の機能性が低いと、初期費用は安くても将来的なメンテナンス費がかさんでしまいます。
外壁を選ぶ際は初期費用に加えて、耐久性やメンテナンスの頻度も確認しておくことが大切です。
デザイン性と機能性のバランスを考慮する
外壁は住まいの外観に大きく関わるため、デザイン性を重視したい方も少なくないでしょう。
しかし、外壁は住まいの機能性や耐久性を左右する部分でもあります。
デザイン性ばかりを意識しすぎて、機能性の面がおろそかになってしまうと、住まいの暮らしやすさにも影響してしまいます。
おしゃれで快適に暮らせる住まいを建てるためには、デザイン性と機能性のバランスを考えて外壁を選ぶのがおすすめです。
施工費用とメンテナンス費用を両方視野に入れる
外壁の種類によって、施工費用とメンテナンス費用のバランスは変化します。
ローコスト住宅で多く採用されているサイディングは、施工費用が安い分、メンテナンス費がかさんでしまう可能性もあります。
ガルバリウム鋼板やタイル外壁はサイディングよりも施工費用がかかる反面、メンテナンス費は抑えられるのがメリットです。
外壁を選ぶ際は施工費用とメンテナンス費用を両方見ておくと、長い目で見たときにコストパフォーマンスの高い家づくりができます。
ローコスト住宅で見られる外壁の失敗例と注意点
ローコスト住宅で見られる外壁の失敗例と注意点を紹介します。
注意点を踏まえて、後悔のない家づくりをしましょう。
住まいの断熱性が落ちてしまった
安い外壁を選んだ結果、住まいの断熱性が落ちてしまうケースもあります。
断熱性が低いと、室内の温度が外気の影響を受けやすくなってしまうので注意しましょう。
断熱性の高い外壁を選んだり、断熱材を追加で入れたりすると、断熱性の高い住まいを建てられます。
外壁の劣化が早くメンテナンスが必要になった
外壁材によってメンテナンスが必要になる年数が異なるため、メンテナンス周期に注意しましょう。
耐用年数の低い塗料やコーキング材が使用されている場合、メンテナンスの回数も増え、メンテナンス費が膨らんでしまいます。
耐久性の高い外壁を選んだり、シーリングの防水工事を行ったりすると、外壁は劣化しにくくなります。
汚れが気になるようになった
コストを抑えるために明るいカラーの外壁を選んだ結果、外壁の汚れが目立ってしまった失敗例もあります。
外壁は常に土埃や排気ガスなどにさらされているため、時間が経つとどうしても汚れてしまうものです。
住まいの外観をきれいに保ちたい場合は、汚れの落としやすい外壁を選んだり、汚れが目立ちにくいカラーを選んだりするのがおすすめです。
Q&A ローコスト住宅の外壁に関する質問
ローコスト住宅の外壁について、よくある質問を紹介します。
- ローコスト住宅は10年後どうなる?
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ローコスト住宅は10年を目安に、外壁のメンテナンスが必要です。
また、10~20年を目安に設備交換が必要といわれています。
- ローコスト住宅で良く使われている外壁は?
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ローコスト住宅によく使われている外壁は、低コストで施工できるサイディングです。
建て替え・注文住宅に対応する優良な建設会社を見つけるには?
ここまで説明してきた建て替えは、あくまで一例となっています。
注文住宅の設計プランや費用は、施工店によって大きく異なることがあります。
そのときに大事なのが、複数社に見積もりを依頼し、「比較検討」をするということ!
実際に注文住宅を建てるには時間がかかるので、この記事で大体の予想がついた方は早めに次のステップへ進みましょう!
「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」
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そんな方は、簡単に無料で一括査定が可能なサービスがありますので、ぜひご利用ください。
一生のうちに注文住宅を建てる機会はそこまで多いものではありません。
後悔しない、失敗しない建て替えをするためにも、建設会社選びは慎重に行いましょう!
この記事の監修者プロフィール
二級建築士、宅地建物取引士。愛知県名古屋市にて高級分譲住宅設計・施工会社に勤務。土地取得からプランニング、施工、販売、お客様のお引っ越し、アフターサービスまでの、住宅に関わる全ての業務に従事。
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