建て替えに関わる建築基準法のルールを確認!建て替えられない土地の対処法を紹介!

建て替えとは、既存の建物を全部、または一部取り壊して新たに建造物を建てることと建築基準法上で定められています。
この記事では建て替えにおける建築基準法上の条件や、条件に満たない場合の対策をご紹介します。また、2025年4月から改正予定の4号特例縮小についても解説します。
2024年12月24日更新
監修記事
建て替えに関わる建築基準法のルールを確認!建て替えられない土地の対処法を紹介!

建て替えとは、既存の建物を全部、または一部取り壊して新たに建造物を建てることと建築基準法上で定められています。
この記事では建て替えにおける建築基準法上の条件や、条件に満たない場合の対策をご紹介します。また、2025年4月から改正予定の4号特例縮小についても解説します。
2024年12月24日更新
目次
建て替えで関わる建築基準法のルール
建て替えの際には、建築基準法で定められたルールに従わなければなりません。
建築基準法では建築物の構造や設備、敷地などに対し最低限の基準が設けられています。
たとえば接道については、「幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接した土地」である必要があります。
条件に該当しない場合は「再建築不可物件」となり、原則として建て替えができないので、注意が必要です。
建築基準法上では建て替えを明確に定義されていません。
実務上では、既存の建物を柱や梁などの基礎部分から取り壊し、更地にした上で新たに建築することを建て替えと言います。
リフォームやリノベーションは、柱や梁などの基礎部分は残して行うため、建て替えには当てはまりません。
容積率・建ぺい率・高さ制限
家の建て替えでは建築基準法で定められたそれぞれの制限内で、建物の大きさを収める必要があります。
建築基準法では建物の大きさを【容積率】【建ぺい率】【高さ制限】などで制限しています。
容積率は敷地に対する建物の広さ(延床面積の割合)のことで、平面的な広がりを制限しています。
1階の床面積だけではなく、2階以上の部分も含まれます。
建ぺい率は、建物の敷地に対する建築面積の割合です。この敷地面積とは土地を上から見た場合の面積を指しています。
各階で面積が違う場合は、広い階の面積を建築面積として計算します。
たとえば、敷地面積が100㎡の場合、建ぺい率が50%なら建物の建築面積は50㎡以内に収めなければなりません。
高さ制限では、地域ごとに建築物の高さの最高限度を定めたものです。
ほかにも「絶対高さ制限」「道路斜線制限」「隣地斜線制限」「北側斜線制限」「日影規制(日影による中高層建築物の高さの制限)」で軒の角度や大きさなども定めています。
接道義務
建て替えの際には、建築基準法の接道義務を満たしている必要があります。
建築基準法の接道義務は緊急車両がスムーズに進入するために制定されており、幅員4m以上の道路に敷地が2m以上接している必要があります。
しかし、規定が設けられる以前に建築された建物は、接道義務を満たしていない場合も多いです。
そのような物件は、存在は許されていますが「再建築不可物件」とされ、原則再建築はできないので注意が必要です。
用途地域による制限
用途地域とは地域ごとに異なる種類や大きさの建物が乱立するのを防ぐため、住宅地、商業地、工業地など、地域ごとに建てられる建物の種類に区分したものです。
たとえば、火薬や石油などの危険物を大量に扱う工場などは、「工業地域」「工業専用地域」にのみ建築できます。
用途地域は全部で13種類ありますが、住宅の建築を目的とした用途地域は8種類です。
それぞれ用途地域の種類によって、建物の高さ制限などに違いがあります。
防火地域・準防火地域の制限
地域によっては、火災を想定した「防火地域」や「準防火地域」に指定されている場合があります。
防火地域は、主に主要駅の周りや幹線道路が指定されており、さらにその周辺に準防火地域が定められている場合があります。
防火地域や準防火地域で建築する場合、耐火素材を使用するなど、一定以上の防火・耐火性能を持った建築物の建築が必要です。
建築基準法の4号特例の縮小とは?
建築基準法の4号特例とは、適用される建築物(4号建築物)に対し建築確認や検査、審査の一部を省略できる緩和措置です。
しかし、災害などによる住宅の倒壊防止や住宅の省エネ化の促進などの理由で、2025年4月に4号特例は縮小される予定です。
4号特例が縮小されると具体的にどこが変わるのか、ご紹介します。
4号建築物の定義は建築基準法6条で定められており、延べ面積500m2以下の木造2階建ての建築物が該当します。
(※一般的な木造2階建ての住宅は、4号建築物に該当します)
また木造住宅以外の場合は条件が少し変わり、延べ面積200m2以下の平屋建てが4号建築物となります。
建築物の分類が変わる
4号特例が縮小されることで、建築物の分類が変わります。
これまで4号特例の対象だった「4号建築物」は廃止され、「新2号建築物」「新3号建築物」に変更される予定です。
「新2号建築物」と「新3号建築物」は、審査省略制度の対象外となり、建築確認と検査が必須になります。
審査の項目が増える
4号特例の縮小により、対象となる審査項目が増えます。
新2号建築物はすべての審査項目に対象となる上、これまで審査対象外であった項目も審査対象となるものもあります。
対象となる項目は以下の通りです。
- 構造関係規定
- 防火避難規定
- 設備やその他単体規定
- 省エネ基準
たとえば、屋根や外壁の防火性や、居室の採光や換気、建築材料の品質などが審査項目の対象になります。
確認申請時に構造・省エネ関連図書の提出が必要になる
4号特例縮小後は、確認申請の際に構造・省エネ関連図書の提出が必要です。
新3号建築物に関しては、改正前と変わらず一部図書省略が継続されます。
ただし新2号建築物に関しては、構造関係規定等の図書、省エネ関連図書の提出が新たに必要になります。
再建築不可物件とは?再建築不可物件になる条件

再建築不可物件とは、現在建っている建物を解体して更地にしても、新たに建物を建築できない土地のことです。
ここでは、再建築不可物件になる条件をご紹介します。
土地が道路に面していない場合
土地に建物を建てるためには【必ず敷地と道路が接していなければならない】と、建築基準法で定められています。
土地が道路に面していなければ再建築不可物件となり、原則建築は行えません。
道路に接する敷地の開口が2m未満の場合
敷地が道路に面していても、道路に接する面が2m未満の場合は再建築不可物件になります。
建築基準法上、再建築のためには、敷地が道路に2m以上接している必要があります。
土地に接する道路が建築基準法規定外の場合
土地に接する道路が建築基準法規定外の場合も、再建築不可物件になります。
建築基準法上の道路は、道幅が4m以上必要です。
たとえば、前面道路の幅員が3m程度しかない場合は、緊急車両の通行が困難だと考えられています。
そのため土地自体は道路に2m以上接していたとしても、接する道路が4m未満の場合は再建築不可物件として扱われてしまいます。
各自治体で定められた建築基準を満たしていない場合
各自治体ごとに建築基準法とは別で、建築基準が定められている場合もあります。
この建築基準を満たしていない場合、建築基準法の条件を満たしていても建築できません。
再建築不可物件で建て替えできるようにするには?
再建築不可物件でも、再建築可能にする方法があります。
ここでは、再建築不可物件を建て替えできるようにするための方法をご紹介します。
セットバックする
土地が接する道路の幅が4m未満で、再建築不可物件になっている場合、セットバックすれば再建築可能にできる場合があります。
セットバックとは、土地を後退させて接する道路を4m以上にする方法です。
たとえば、自身の土地が3.8mの道路に接している場合、土地を0.2m後退させてその分を行政に明け渡します。
そうすることで、明け渡した土地分を道路としてみなしてもらい、建築基準法をクリアできる可能性があります。
セットバックは接道義務を満たしていない再建築不可物件を建て替えできるようにするため、よく使われる方法です。
隣地を購入する
土地が道路に接しているのが2m未満の場合、隣地を購入して接道義務を満たす方法もあります。
隣地を購入して土地が道路に接する部分を2m以上にすれば、再建築可能となり建て替えができるようになります。
しかし、土地を購入するための費用や、土地の所有者と交渉が必要になるなど手間がかかる点に注意が必要です。
隣接している土地を購入しなくても、一時的に借りることで接道義務を満たす方法もあります。土地を購入するのと比較して費用は抑えられますが、隣地の所有者との交渉が必要です。
土地の一部を隣地と交換する
自身の土地と隣地の土地を一部交換して、接道義務を満たする方法もあります。
たとえば、自身の土地が1.5mしか道路に接していない場合、自分の余っている土地と隣地の0.5m分の土地を交換して、道路に接する部分を2mにできれば接道義務をクリアできます。
この方法で土地を一部交換することで接道義務を満たせれば、再建築可能です。
ただし隣地を購入したり借りる方法と同様に、隣地の所有者との交渉が必要です。
位置指定道路の申請を行う
前面道路が私道の場合、位置指定道路の申請を行うことで、再建築可能になる場合があります。
位置指定道路とは「土地の一部が道路である」という指定を受けた幅員4m以上の私道です。
位置指定道路として、役所に申請した上で認められれば再建築可能になります。
ただし、私道が幅員4m未満の場合は権利者全員の許可を得て、幅員が4m以上にするためセットバックしなければなりません。
他にも、側溝などの排水整備が必要など、建築基準法で定められているさまざまな基準を満たしている必要があります。
再建築不可物件でも、自治体や地域に相談して特例が認められる場合もあります。
たとえば周辺に公園などの大きな土地がある場合、「43条但し書き道路」として、接道義務を満たしていなくても建て替えが認められる例外規定があります。
Q&A 建て替えに関わる 建築基準法で良くある質問
ここでは、建て替えに関わる建築基準法で良くある質問をまとめています。
- 既存不適格建築物ってなに?
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新築当時の法律では合法的に建てられた建物でも、現在の建築基準法では基準を満たしていない建物のことです。
- 建て替え可能物件か調べる方法は?
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役所で調べてもらうのが最も簡単で確実な方法です。
役所に出向く際は「登記事項証明書」「公図」「建物図面」「地積測量図」を法務局で取得して行くとスムーズに調べてもらえます。
- 建て替えできない土地はどうすればいい?
-
再建築負荷物件で家を新しくしたい場合、柱や梁などの基礎部分だけを残してリフォームする方法もおすすめです。
建て替え・注文住宅に対応する優良な建設会社を見つけるには?
ここまで説明してきた建て替えは、あくまで一例となっています。
実際に建て替えをするべきなのか、リフォームをするべきなのかを検討するためには、プロに現状を相談し、「プランと費用を見比べる」必要があります。
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一生のうちに建て替えをする機会はそこまで多いものではありません。
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