2024年11月25日更新
500万円の家は建てられる?安く家を建てるポイントや注意点を解説
現在の市場では500万円の家を建てるのは難しく、ローコスト住宅でも最低1500万円の予算が必要です。
本記事では、安く家を建てるためのポイントや、1500万円で建てられるローコスト住宅について解説します。
目次
予算500万円で家の建て替えは難しい
予算500万円で建て替えを行うのは、ほぼ不可能です。
機能性や性能を必要最小限に抑えたローコスト住宅でも、最低1500万円はかかるのが現状です。
というのも、近年は物価の高騰もあり、住まいの建て替えにかかる費用が上昇しているからです。
延床面積約30坪の住宅の建て替えにかかる、最低金額の目安は以下の通りです。
30坪あれば3LDKや4LDKの間取りも可能になり、家族3~4人が快適に暮らせる住まいを建てられます。
1500万円台で建てられる格安住宅(ローコスト住宅)とは
ローコスト住宅とは、一般的な住まいよりもコストを抑えて建てる住宅のことです。
できる限り費用を抑えて住まいを建てたい場合でも、最低1500万円ほど予算が必要になります。
住まいの本体価格はプランや仕様の違いなど、様々な要因で異なります。
都会に住まいを建てる場合や、土地を新たに購入する場合は、予算1500万円に収めるのも難しくなるでしょう。
>>ローコスト住宅の費用相場やメリット・デメリットはこの記事で紹介
格安住宅(ローコスト住宅)の間取りの例
上記は、ローコスト(参考価格: 961万円 ※標準地域仕様の本体価格)で建てられる平屋2LDKの間取り例です。
LDKは洋室や寝室と隣接しており、スライドドアを開閉して空間を繋げたり個室にしたりできるのがポイントです。
寝室にはウォークインクローゼットが設置されており、衣類や小物を収納できます。
また、対面キッチンのLDKは開放感があり、キッチンに立ちながら家族や庭の様子を眺められます。
500万円でリフォームやリノベーションはどこまでできる?
予算500万円で住まいの居住性を改善するためには、建て替え以外にもリフォームやリノベーションをする方法もあります。
ここでは、予算500万円で検討できるリフォーム・リノベーションの内容を紹介します。
建て替えの資金が足りないときは、住宅ローンを組む方法もあります。
手元に十分な資金がなくても、住宅ローンを組めば建て替えを検討できる可能性が高まるでしょう。
目安として、年収300万円あれば35年ローンで建て替えに必要な一定の額を調達できる可能性があるため、検討してみてください。
間取りを変える
リフォーム内容 | 費用相場 |
間仕切り壁を設置 | 25万円〜 |
新しい室内ドアを設置 | 20万〜50万円 |
間仕切り壁やドアを新たに設置して、間取りを変えるリフォームが行えます。
子どもが成長して子ども部屋を作りたいときや、ペットを飼い始めてペット専用の部屋を作りたいときは、部屋数を増やすリフォームがおすすめです。
また、ライフスタイルの変化とともに使わなくなった部屋があれば、間仕切り壁を撤去して部屋数を減らすのもよいでしょう。
水回りの交換・新設
水回りの設備が劣化したときや、よりグレードの高い設備を導入したいときは、水回り設備のリフォームを検討しましょう。
費用を抑えてリフォームしたい場合は、既存の設備を撤去して、同じ場所に新しい設備を導入するのがおすすめです。
床や壁紙の張替え
リフォーム内容 | 費用相場(6畳分) |
フローリングの張替え | 3万~5万円 |
壁紙・クロスの張替え | 4万~7万円 |
部屋の内装を綺麗にリフォームしたいときは、床や壁紙を張替えると雰囲気が一新されます。
床や壁紙もグレードが高くなると費用は膨らむので、予算と相談しながら検討しましょう。
外壁塗装
リフォーム内容 | 費用相場(30坪) |
外壁塗装 | 50万〜120万円 |
外壁塗装は住まいの耐久性を高めたいときや、美観を保ちたいときに効果的なリフォームです。
外壁塗装で使われる塗料は、防水機能だけでなく遮熱機能や防カビ機能、セルフクリーニング機能を持つ塗料もあります。
外壁の劣化や汚れをできるだけ防ぎたいときは、機能性に優れた塗料を選ぶのがおすすめです。
500万台で暮らしやすい住まいへリフォームした事例
予算500万円台で快適な住まいへリフォームした事例を紹介します。
施工期間やリフォーム費用を紹介しているので、参考にしてみてください。
一戸建てを二世帯住宅へリフォームした事例
リフォーム費用 | 約500万円 |
施工期間 | 3か月以上 |
リフォーム箇所 | ・キッチン ・リビング、ダイニング |
将来を見据えて、二階建ての住まいを上下階分離型の二世帯住宅へリフォームした事例です。
天井や壁を取り払い、梁の見える開放的なLDKを作りました。
造り付け家具を壁面に設置して収納力を高め、整理整頓しやすい住まいに仕上げています。
平屋をカフェ風の住まいへフルリフォームした事例
リフォーム費用 | 約536万円 |
施工期間 | 40日 |
リフォーム箇所 | ・トイレ ・キッチン ・お風呂 ・洗面台、洗面所 |
築年数が古い空き家の平屋を、快適に暮らせる住まいへフルリフォームした事例です。
水回りとリビングダイニングを中心に手を加え、予算内で効果的なリフォームを行いました。
浴室・洗面所・キッチンを一直線に配置し、動線がスムーズになるよう工夫しています。
ライフスタイルにあわせて2階をリフォームした事例
リフォーム費用 | 約495万円 |
施工期間 | 約1か月半 |
リフォーム箇所 | ・トイレ ・洗面台、洗面所 ・洋室 ・階段 ・廊下 |
二階にある6畳の洋室と6畳の和室を、寝室とリビングにリフォームした事例です。
子どもが成長したのをきっかけに、子ども部屋としても使える部屋を作りました。
収納スペースにはアーチ型の間仕切り壁を作り、コストを抑えておしゃれなデザインに仕上げています。
増築・間取り変更・設備交換を行った事例
リフォーム費用 | 約510万円 |
施工期間 | 1か月 |
リフォーム箇所 | ・キッチン ・リビング、ダイニング ・洗面台、洗面所 ・洋室 ・ベランダ |
子育てしながら快適に暮らすために、リビングの拡張や間取り変更を行った事例です。
8畳のリビングを14畳の広々としたリビングへリフォームし、自然光が入るサンルームを設置しました。
キッチンは壁付キッチンから対面キッチンに取り替え、子どもの様子を見ながら家事ができるようになりました。
安く家を建てるためのポイント
限られた予算で住まいを建てるためには、いくつかのポイントがあります。
安く建てるためのポイントを把握して、予算内で暮らしやすい家づくりをしましょう。
ポイント1間取りと外観はシンプルな設計にする
安い家を建てるには、間取りをシンプルな形にするのがポイントです。
間取りは複雑な形になればなるほど、資材が多く必要になり費用も膨らんでしまいます。
扉や窓の数も多くなるほど費用がかかるため、設置する場所は必要最低限にしましょう。
住まいの外観は凹凸が少ないキューブ型のデザインにすると、費用を抑えることに繋がります。
凹凸が多いデザインだと外壁や屋根に使う資材が増え、費用も高くなってしまうので注意しましょう。
間取りや外観をシンプルにすれば工事の作業量が減り、人件費を節約できるメリットもあります。
ポイント2選択制の規格住宅を選ぶ
規格住宅とは、ハウスメーカーがあらかじめ用意した選択肢の中から、間取りや外観を選んで建てる住まいのことです。
規格住宅は資材をまとめて仕入れているため、注文住宅よりも費用を抑えられるのが特徴です。
また、担当者との打ち合わせにかかる時間が短く、人件費を節約できるメリットもあります。
ポイント3必要最低限の設備や内装を選ぶ
家を建てる際にかかる費用は、設備や内装のグレードによっても大きく左右されます。
床材や壁紙はデザイン性や機能性が高いものだと費用も高くなるため、シンプルなグレードの低いものを選びましょう。
トイレやキッチン、ユニットバスといった設備も、ハイグレードの製品は避けて必要最低限の設備を選ぶのがポイントです。
ポイント4オプションを多く付けすぎない
ある程度間取りや外観が決まっている規格住宅も、希望すれば標準仕様にオプションを追加できます。
オプションを追加すればより住まいの機能性を高められますが、その分費用も高くなるので注意が必要です。
多くのオプションを追加した結果、建物の本体価格が注文住宅と変わらない値段になってしまうケースもあります。
オプションを追加する際は家族と優先順位を話し合い、予算内に収めることが大切です。
安く家を建てる際の注意点
安く家を建てられても、建てた後にメンテナンス費用がかさんでしまうと後悔することになりかねません。
ここでは、安く家を建てる際の注意点を紹介します。
注意点1アフターサービスや保障内容を確認する
安く建てられるローコスト住宅は、建てた後のアフターサービスや保証が充実していない可能性もあるので注意しましょう。
定期点検や長期間の保障がなく、住まいの点検費用がかかったり、保証期間が短かったりする場合もあります。
アフターサービスの内容が不十分だと、住まいのメンテナンスが行き届かなくなり、住まいが劣化しやすくなります。
家を建てる際は費用の安さだけでなく、アフターサポートや保証内容も確認しておくことが大切です。
注意点2プランに含まれていない費用を確認する
規格住宅やローコスト住宅を建てる際は、標準仕様に含まれている内容をしっかりと確認しておきましょう。
場合によっては、必要な設備がオプション扱いになっているケースもあります。
標準仕様をよく確認しないまま家づくりしてしまうと、予想以上にオプション費用が膨らんでしまいかねません。
標準仕様に含まれていない設備がある場合は、オプションで追加できるかどうかや、費用がいくらかかるのかを担当者に相談してみましょう。
注意点3防火地域や準防火地域の土地は避ける
防火地域や準防火地域に該当する土地では、住まいの外構や開口部を防火構造にしなければならない決まりがあります。
基準を満たす防火構造の住まいを建てようとすると費用も高くなるため、費用を抑えたい方には適しません。
安い家を建てたい場合は、防火地域や準防火地域を避けて家づくりするのがおすすめです。
Q&A 500万円の家でよくある質問
ローコスト住宅を建てる際のよくある質問を紹介します。
- 300万円で家は建てられる?
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現在はローコスト住宅でも最低1500万円の予算が必要なため、300万円で家を建てるのは残念ながら難しいです。
- 500万円の家の間取りとは?
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間取りをできる限り簡素なものにしても、予算500万円で家を建てるのは難しいです。
過去には平屋の住まいが予算500万円台で販売されていましたが、現在は取り扱いされていません。
- 3Dプリンターで500万円の家は建てられる?
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3Dプリンターの家は海外で開発が進められていますが、日本ではほとんど普及されておらず、現実的ではありません。
建て替え・注文住宅に対応する優良な建設会社を見つけるには?
ここまで説明してきた建て替えは、あくまで一例となっています。
注文住宅の設計プランや費用は、施工店によって大きく異なることがあります。
そのときに大事なのが、複数社に見積もりを依頼し、「比較検討」をするということ!
実際に注文住宅を建てるには時間がかかるので、この記事で大体の予想がついた方は早めに次のステップへ進みましょう!
「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」
「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒くさい...。」
そんな方は、簡単に無料で一括査定が可能なサービスがありますので、ぜひご利用ください。
一生のうちに注文住宅を建てる機会はそこまで多いものではありません。
後悔しない、失敗しない建て替えをするためにも、建設会社選びは慎重に行いましょう!
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