2025年01月10日更新

監修記事

ローコスト住宅は土地代込みでいくら?土地代込みの費用相場を解説

30坪のローコスト住宅を土地代込みで建築する場合、建築費用の目安は約2,500万円です。
ローコスト住宅を土地代込みで検討している場合、建物と土地の費用割合や現在の年収でどの程度の家を建てられるのか理解しておきましょう。

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ローコスト住宅は土地代込みだといくら?

30坪のローコスト住宅を土地代込みで建築する場合、費用の目安は2,500万円です。

ローコスト住宅で家を建てる場合、建築費用のみではなく土地代も加味した資金計画を立てる必要があります。

【住宅本体の建築費用の算出】

はじめに建築費用がどの程度かかるのか算出しましょう。

下記に、ローコスト住宅と一般的な注文住宅の坪単価をまとめました。

坪単価
ローコスト住宅50〜70万円
一般的な注文住宅80〜90万円
ローコスト住宅と注文住宅の坪単価 ※注文住宅の坪単価はこちらのシミュレーションを参照

上記のとおり、ローコスト住宅で30坪の家を建てた場合、下限価格は1,500万円程度であることがわかるでしょう。

【土地代の算出

次に、30坪の土地取得費用を算出します。

土地の費用は国土交通省が発表している令和6年都道府県地価調査を参考に算出します。

出典:国土交通省:令和6年都道府県地価調査(都道府県庁所在地の住宅地「平均」価格)

上記を参考にすると、1坪あたりにおける土地の平均取得費用は約34万円、30坪で1,020万円です。

つまり、単純計算すると30坪のローコスト住宅は土地代込み2,500万円が目安と考えられます。

土地代は地域により大きな差があるため、土地代込みのローコスト住宅の費用は一概には言えませんが、1つの目安として覚えておきましょう。

全体費用のうち何パーセントが土地代になる?

建築費用と土地取得費用のバランスは7:3が適切と言われています。

しかし、土地代の高い首都圏では土地取得費用が4割を超えるケースもあり、家を建てるエリアにより費用バランスは異なります。

土地代込みの住宅における予算相場【年収別】

住宅金融支援機構が発表している「2021年度フラット35利用者調査」によると、住宅ローンを利用して建てた土地代込みの平均費用は4,794万円です。

同調査による住宅建てた人の平均年収は639.3万円で、年収の約7.5倍の家を建てています。

しかし、実際の住宅ローン利用者の年収割合は600万円未満が半数以上を占めているのが実情です。

平均年収を下回る場合には、年収に応じて6〜7.5倍を予算目安としてみましょう。

年収予算目安(年収の6倍)予算目安(年収の6.5倍)予算目安(年収の7.5倍)
400万円2,400万円2,600万円3,000万円
500万円3,000万円3,250万円3,750万円
600万円3,600万円3,900万円4,500万円
年収に応じた予算相場の目安

上記のとおり、年収400万円の人が予算目安6倍で住宅ローンを借りる場合、2,400万円の借り入れを目安にすると良いでしょう。

土地代により総費用は異なりますが、頭金なし2,400万円で家を建てる場合はローコスト住宅が検討可能です。

土地代込み1,500万円で建築できる?

土地代込み1,500万円での建築は難しいです。ローコスト住宅であっても建物本体のみで下限価格として1,500万円かかります。

>>ローコスト住宅の件付く費用はこの記事で紹介!

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土地代の地域別相場と価格の推移

国内における地価は首都圏を中心に年々上昇傾向にあります。このため、ローコスト住宅を建てる際には土地代の把握が必要です。

下記に主要都市における土地の相場と価格推移をまとめました。

住宅地相場(坪)上昇率(令和3年からの推移)
札幌市355,371円25%
仙台市460,165円20%
東京23区2,302,148円14%
名古屋市737,520円14%
大阪市895,206円9%
広島市383,471円7%
福岡市670,743円31%
出典:国土交通省:令和6年都道府県地価調査(主な都市における価格の推移)

上記のとおり、土地の価格は上昇傾向にあります。

すべての土地が値上がりしているわけではありませんが、土地探しは価格を参考にしながら慎重に行いましょう。

【費用別】土地代込みでどんな住宅を検討できる?

続いて、土地代込みでどのような住宅を検討できるか費用別に解説します。

この項で解説する土地代は、前途した県庁所在地における土地の平均坪単価約34万円から算出します。

>>家の建て替えの費用相場はこの記事で紹介!

土地代込み2,000万円内で建築するケース

土地代の目安600万円
土地の広さの目安17坪
建築費用の目安1,400万円
間取りの目安2LDK
居住人数の目安1〜2人
土地代込み2,000万円の家の目安

土地代込み2000万円の家を建築する場合、土地代の目安は600万円となり、広さは17坪程度となります。

2つの居室とリビングを構えた2LDKタイプの場合、1〜2人暮らしに最適です。

コストを最大限抑えるため、既存の間取りや外構、設備を採用した住宅となります。

土地代込み3,000万円内で建築するケース

土地代の目安900万円
土地の広さの目安26坪
建築費用の目安2,100万円
間取りの目安4LDK
居住人数の目安4人
土地代込み3,000万円の家の目安

土地代込み3,000万円で建築する場合の内訳は上記の通りです。

26坪の土地は、2人暮らしはもちろん4人家族でも快適に暮らせる間取りです。

20畳のリビングに加え、約6畳の居室を4部屋設けられます。

すべての設備にこだわることはできませんが、キッチンのみなど部分的設備のグレードアップは可能と言えます。

土地代込み4,000万円内で建築するケース

土地代の目安1,200万円
土地の広さの目安35坪
建築費用の目安2,800万円
間取りの目安4LDK
居住人数の目安4人以上
土地代込み4,000万円の家の目安

土地代込み4,000万円で建築する場合、ある程度自由度が高い家が建てられます。

35坪の土地は、平米に換算すると約115㎡の広さで、4人以上でもゆったりと暮らせます。

2階建のみではなく平屋も視野に入れられる広さと言えるでしょう。

土地代込み5,000万円内で建築するケース

土地代の目安1,500万円
土地の広さの目安44坪
建築費用の目安3,500万円
間取りの目安4LDK以上
居住人数の目安4人以上
土地代込み5,000万円の家の目安

土地代込み5,000万円で家を建てる場合、ローコスト住宅のみではなく、ハウスメーカーでの建築も視野に入ります。

希望の内装や設備にでき、キッチンや浴室をはじめとした水回りはハイグレードモデルからも選択可能です。

外構の選択肢も広がり、カーポートの設置やレンガのおしゃれなアプローチも施工可能です。

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ローコスト住宅のメリット・デメリット

ローコスト住宅には、下記のメリットとデメリットがあります。

メリット
デメリット
  • 着工から引き渡しまで時間がかからない
  • 住宅ローンを低価格で組める
  • 打合せ回数が少ない
  • 間取りやデザインにこだわれない
  • 住宅性能が劣る可能性
  • 追加費用が割高になる可能性
  • メンテナンス頻度が早い

ローコスト住宅は規格化された間取りや設備であるため、着工から引き渡しまで時間がかかりません。

その一方で、こだわりの住宅にしたい人にとって満足のいく仕上がりにならない可能性もあります。

他にもメンテナンスの早さなど、コストを抑えたことによる弊害もあるため、メリットとデメリットの双方を加味して検討してみましょう。

>>ローコスト住宅のメリット・デメリットについて詳しくはコチラ

ローコスト住宅を建てる土地の探し方

ローコスト住宅を建てる場合、さまざまな土地の探し方があります。

土地探しの選択肢を多く持ち、希望の土地を見つけましょう。

探し方1 施工会社に依頼する

土地を探す場合、まずはローコスト住宅を建てた施工会社に依頼してみましょう。

施工会社が保有している土地は一般に公表されていないケースが多く、未公開情報を手に入れられるかもしれません。

土地にあったプランを提案してくれる可能性もあるため、まずは施工会社に確認してみましょう。

探し方2 不動産会社に依頼する

希望するエリアにある不動産会社に依頼するのも1つの手です。

地元密着の不動産会社であれば、土地のメリットデメリットのみではなく、周辺環境や治安まで詳しく教えてくれます。

不動産会社には得意分野がある

一口に不動産会社といっても、売買・賃貸に特化しているなどさまざまです。土地を探す際には、売買に特化した不動産会社へ依頼しましょう。

探し方3 インターネットで検索する

昨今では、インターネットを用いて不動産ポータルサイトでの検索も可能です。

不動産ポータルサイトでは、全国の情報を扱っているため希望に合う土地を探せます。

中には情報の更新が遅く、すでに売れている土地を掲載しているものもあるため、不動産会社で最新の情報を確認するほうがスムーズです。

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ローコスト住宅を建てる際の土地選びの注意点

ローコスト住宅を建てる際、土地取得費用も抑えたいと考える人は多いです。

土地探しにはいくつかの注意点があるため、安易に考えずポイントをしっかりと押さえておきましょう。

注意点1 安さだけで選ばない

コストを抑えたいからといって、土地を安さだけで選ぶことはおすすめできません。

一般的に狭小地や変形地、傾斜地などは価格が安くなる傾向にあります。

しかし、土地取得費用は抑えられても基礎工事で特別な機材が必要な場合や、道幅が狭くクレーン車が入れない場合もあり、結果的に工事費用が割高になる可能性もあります。

安さの理由を理解し、追加費用がかからない土地の選択が大切です。

注意点2 土地改良費用がかかるケースもある

土地改良費用が必要な土地にも注意しましょう。

日本は脆弱な土地が多く、購入した土地の地盤が脆弱な場合、追加工事が必要となる可能性があります。

とくに、地盤沈下や地震の際に液状化現象を起こした土地は土地改良が必要な可能性が高いです。

土地改良費用は内容によって異なりますが、費用が100万円を超えることも少なくありません。

脆弱な土地を避けるためには、ハザードマップや地盤サポートマップなどを参考に土地探しをしましょう。

注意点3 資料だけで決めない

土地の購入は、建売と異なり現地調査を行う必要がないと考える人もいます。

しかし、資料だけでわからないことは多くあります。

例えば、南に向いた土地でも近隣に高層マンションがあると採光が得られません。

近隣住民や町内の様子も、現地でないと確認できません。

このため、土地を選ぶ際には資料のみではなく現地に足を運んでみましょう。

注意点4 接道は十分にあるか確認する

土地を購入する場合、接道義務を満たしているか確認しましょう。

建築基準法では、建物を建てる場合土地が道路に2m以上面している必要があります。

接道義務を違反した場合、建物の取り壊しが必要となるため注意しましょう。

接道義務とは?

建築基準法で定められた道路と土地における規定です。

現在古い建物が建っている土地であっても、接道義務を満たしていない場合には再建築できません。

接道義務や再建築負荷物件は、こちらの記事で紹介しています。

>>建て替えに関わる建築基準法のルールを確認!建て替えられない土地の対処法を紹介!

注意点5 インフラの整備

購入する土地にガスや水道、浄化槽といったインフラが整備されていない場合、配管の引き込み費用が発生します。

これまで住宅が建っていなかった土地は、インフラ整備が必要なケースもあります。

前面道路に側溝があるかも確認する

インフラではありませんが、前面道路に側溝があるかも確認しておきましょう。側溝がある場合、雨の日の排水性が上がり生活しやすくなります。

注意点6 埋蔵文化財包蔵地

多いケースではありませんが、土地に文化財が包蔵されている埋蔵文化財包蔵地(まいぞうぶんかざいほうぞうち)では、工事の際に届け出を出し調査する必要があります。

調査には費用と時間がかかり、予定通りに建築が進まない可能性も考えられるでしょう。

このほかにも、軽減税率を受けられない、売却価格が下がりやすいなどのデメリットがあるため、購入したい土地が埋蔵文化財包蔵地の場合には注意が必要です。

【Q&A】ローコスト住宅土地代込みにおけるよくある質問

ローコスト住宅に悪い点はありますか?

ローコスト住宅の悪い点は以下のとおりです。

ローコスト住宅の悪い点
  • 間取りを自由に選べない
  • 設備のグレードが低い
  • アフターサービスが少ない

ローコスト住宅は、規格化によりコストを抑えていることから、自由に間取りや設備を選べない可能性があります。

中には、引き渡し後のアフターサービスを削減しコスト削減しているケースもあるため、購入前の確認が必要です。

平屋にすると面積を落とせるため安くなりますか?

平屋の下限価格は2,000万円であり、同じ延床面積の2階建よりも建築費が割高になる傾向が高いです。

これは平屋の屋根や基礎の面積が、同規模の2階建より大きくなることが関係しています。

また、土地の評価額が高くなる平屋では建築費のみでなく固定資産税も上がる傾向にあります。

2階建と比較するとメンテナンスコストを抑えられるなどの利点もありますが、平屋にしたからと言って必ずしも建築費が安くなるわけではありません。

>>平屋の建築費用はこの記事で紹介!
>>木造2階建ての建築費用はこの記事で紹介!

安い土地に家を建てるデメリットはありますか?

安い土地に家を建てる場合、以下のようなデメリットが考えられます。

安い土地に家を建てるデメリット
  • 土地の形が悪く使いにくい
  • 利便性が悪く生活しにくい
  • 別途工事が必要になる可能性がある(傾斜を削るなど)
  • 騒音問題がある
  • 道路よりも土地が低く採光を得にくい
  • 心理的瑕疵がある

上記は一例であり、すべての安い土地に該当するものではありません。

しかし、上記に該当する土地は相場より安く取引されやすいです。

安い土地を購入する場合、安い理由を理解し、自分にとってデメリットではないか確認が大切です。

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建て替え・注文住宅に対応する優良な建設会社を見つけるには?

ここまで説明してきた建て替えは、あくまで一例となっています。

注文住宅の設計プランや費用は、施工店によって大きく異なることがあります。

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実際に注文住宅を建てるには時間がかかるので、この記事で大体の予想がついた方は早めに次のステップへ進みましょう!

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一生のうちに注文住宅を建てる機会はそこまで多いものではありません。

後悔しない、失敗しない建て替えをするためにも、建設会社選びは慎重に行いましょう!

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

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