2025年01月09日更新
建て替え費用を間取りごとにシミュレーション!失敗しないためのポイントも紹介!
建て替えの費用相場は1,800万~4,000万円です。
一口に建て替えと言っても、さまざまな工程や費用があります。
建て替えに失敗しないためにも、全体の流れや費用シミュレーションを把握しておきましょう。
目次
建て替えの費用相場
建て替えの費用相場は1,800万~4,000万円です。
国土交通省が発表している【令和5年度 住宅市場動向調査報告書】によると、全国の建て替えの平均は5,745万円です。
建て替えでは既存の建物を解体する工事と、新たに建築を行う工事の2つの工事費用がかかります。
建物ごとの建築費用相場はこちらの表でご確認ください。
解体工事の費用相場は4万〜6万円/坪です。
既存の建物の構造や立地、アスベストの有無などにより工事費用は変わるため注意しましょう。
>>家の建築費用はこの記事で紹介!
>>建て替えの際の解体費用はこの記事で紹介!
諸経費とは、税金・登記・仮住まい・備品などが該当します。諸経費について詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしましょう。
建て替え費用シミュレーション
一口に建て替えと言っても、家の広さや構造、仕様や設備によって費用はさまざまです。
こちらでは間取り別に坪数を想定しながら費用をシミュレーションします。
25坪標準仕様の2LDK平屋の費用シミュレーション
項目 | 費用 |
---|---|
構造 | 木造平屋 |
坪数 | 25坪 |
建築費用 ※1 | 2,000万円 |
解体費用 ※2 | 100万円 |
諸経費 | 200万円 |
合計 | 2,300万円 |
※2 1坪あたり4万円の解体費用にて算出
建築費用2,000万円で25坪の平屋を建てる場合、設備や仕様は標準的なものとなります。
収納の数や廊下の多さによって異なりますが、18畳のリビングに6畳の居室が2部屋設けた間取りを検討できます。
30坪3LDK二階建ての費用シミュレーション
項目 | 費用 |
---|---|
構造 | 木造2階建て |
坪数 | 30坪 |
建築費用 ※1 | 1,500万円 |
解体費用 ※2 | 120万円 |
諸経費 | 200万円 |
合計 | 1,820万円 |
※2 1坪あたり4万円の解体費用にて算出
建築費用1,500万円の家は、坪単価50万円以内のローコスト住宅になります。
3LDKの間取りは1階にLDKと洋室、トイレがあり、2階に寝室3つとトイレがある、標準的な間取りを検討可能です。
30坪2階建て3LDKの費用シミュレーション
項目 | 費用 |
---|---|
構造 | 木造2階建て |
坪数 | 30坪 |
建築費用 ※1 | 2,360万円 (※内160万円はペニンシュラキッチン施工費用) |
解体費用 ※2 | 120万円 |
諸経費 | 210万円 |
合計 | 2,690万円 |
※2 1坪あたり4万円の解体費用にて算出
キッチン周りにこだわって建て替えを行う場合、標準的な間取りでペニンシュラキッチンを取り入れられます。
ペニンシュラキッチンの本体価格は60万〜150万円程度です。
本体価格から配管工事や電気工事、取り付け費用などの諸費用もかかりますので、費用は多めに見積もる必要があります。
45坪の二世帯住居に変更した4LDK
項目 | 費用 |
---|---|
構造 | 木造2階建て |
坪数 | 45坪 |
建築費用 ※1 | 2,250万円 |
解体費用 ※2 | 180万円 |
諸経費 | 214万円 |
合計 | 2,644万円 |
※2 1坪あたり4万円の解体費用にて算出
45坪4LDK二階建ての費用シミュレーションです。
二世帯住居に建て替える場合、設備の数や間取りにより費用が大きく異なります。
上記はキッチンや浴室などはそれぞれ1つずつ配置する計算をしており、増設したプランにする場合にはさらに数100万円の費用が必要です。
45坪の二世帯住宅では、1階にLDKと親用寝室1室、浴室、トイレ、2階に子世帯用寝室3室とトイレのある、4LDK間取りが検討できるでしょう。
55坪分離型二世帯住居に変更した2LDK+3LDK
項目 | 費用 |
---|---|
構造 | 木造2階建て |
坪数 | 55坪 |
建築費用 ※1 | 2,750万円 |
解体費用 ※2 | 220万円 |
諸経費 | 226万円 |
合計 | 3,196万円 |
※2 1坪あたり4万円の解体費用にて算出
玄関と浴室は共有とし、キッチンはそれぞれ世帯に設けた、55坪2LDK+3LDK二階建て(二世帯住宅)の費用シミュレーションです。
間取りの例としては、1階に親世帯のLDKと寝室、和室や浴室、トイレが備わっており、2階に子世帯の小さめのLDKと寝室3室、トイレのあるプランが考えられます。
建て替えの流れ
建て替えの流れは以下のとおりです。
- 1 プラン作成・見積り・契約
- 2 詳細設計・建築確認の申請
- 3 ローン申し込み・引越し
- 4 解体工事
- 5 新築工事
- 6 引き渡し・登記・引越し
建て替えはプラン作成から引き渡しまでに多くの時間を要します。
費用を支払うタイミングもさまざまであるため、流れをよく理解して計画を立てましょう。
建て替えのメリット・デメリット
建て替えにはメリットのみではなく、デメリットもあります。
下記にメリットとデメリットをそれぞれまとめたので、確認しましょう。
建て替えはイチから建築できるため、間取りを自由に決めやすく新築同様となります。
優遇措置や特例措置を受けられるのも大きな利点と言えるでしょう。
一方、建て替えは費用負担の大きさや、工期の長引くデメリットがあります。
建て替えを実施する際には、メリットとデメリットの双方を加味して、本当に適しているか考えてみましょう。
建て替えで失敗を防ぐポイント
建て替えで失敗を防ぐポイントは以下のとおりです。
- 床面積を小さくする
- 設備や建材は標準仕様を選択する
- シンプルな間取りにする
- 家財道具を処分しておく
- 建て替え時期を考える
建て替えにおける失敗を防ぐためには、建築コストを抑える工夫が必要です。
延床面積を抑え、シンプルな間取りや仕様を選択すれば費用は抑えられるでしょう。
なお、2度の引越しが必要な建て替えでは、引越しの繁忙期を避けるだけでも費用を削減できます。
建て替えを失敗しないポイント
建て替えを失敗しないために押さえておきたいポイントを紹介します。
ポイント1 ゾーニングから間取りを考える
建て替えに失敗しないためには、ゾーニングから間取りを考えることが重要です。
ゾーニングとは建物内の空間を用途別に分けて配置する手法を言います。
ゾーニングが考えられていない間取りは暮らしにくく、居心地悪くなる可能性があります。
家事をしやすい動作や、プライベートゾーンがしっかり確保された快適な間取りを作るためにはゾーニングが重要と言えるでしょう。
ポイント2 予算を多めに見積もる
建て替えにはさまざまな工程があるため、予算を多めに見積もりましょう。
なぜなら建て替えでは不測の事態が発生する可能性があり、予期せぬ出費が起こりうるからです。
たとえば、解体した建物のあった土地が脆弱なものであれば、100万円にも及ぶ地盤改良費用がかかります。
工期が予定よりも伸びてしまった場合には、想定していたより多くの仮住まい費用がかかるでしょう。
このように、建て替えを失敗しないためには予算を多めに見積もることが大切です。
ポイント3 家族構成の変化を加味する
建て替えを行う際には、家族構成の変化も加味しなければなりません。
家族全員で完成したイメージを共有し、世代を超えて暮らしやすい家になるか考えてみましょう。
具体例として、親世代との同居を視野に入れたバリアフリー仕様の家や、子育てに最適なスタディスペースのある間取りなどがあげられます。
建て替えに使える補助金・助成金
国や自治体によって、建て替えの際に活用できる補助金が実施されている場合があります。
- 住宅ローン控除
- ZEH(ゼッチ)助成金
- 贈与税の非課税措置
- 地方自治体における助成金制度
- 耐震化補助制度
- 地域型住宅グリーン化事業補助金
中でも耐震化補助制度は、昭和56年5月31日以前に着工された木造住宅に使える補助金制度です。
補助金の割合は自治体によって異なるため、問い合わせてみましょう。
なお、補助金や助成金制度は予算に達すると受付を終了します。
条件は毎年変更されるため、常に最新の情報を確認することが大切です。
【Q&A】建て替えの費用に関するよくある質問
- フルリフォームと建て替え安いのはどちらですか?
-
フルリフォームと建て替えについて、どちらが安いとは一概に言えません。
地盤改良の必要性や築年数によって、それぞれ費用は異なるからです。
フルリフォームと建て替えの比較については、以下の記事で詳しく解説しています。
- 建て替えのお金がない場合の対処法はある?
-
家の建て替えのお金がない場合、住宅ローンの利用を視野に入れましょう。
住宅ローンは新築のみではなく、建て替え時にも利用可能です。
【令和5年度 住宅市場動向調査報告書】によると、建て替えの自己資金比率は42.5%となっており、57.5%は借入金によってまかなわれていることが分かります。
無理のない返済計画を立てよう!住宅ローンを利用する場合には年収に対する返済負担率を加味し、無理のない返済計画を立てましょう。
建て替え・注文住宅に対応する優良な建設会社を見つけるには?
ここまで説明してきた建て替えは、あくまで一例となっています。
実際に建て替えをするべきなのか、リフォームをするべきなのかを検討するためには、プロに現状を相談し、「プランと費用を見比べる」必要があります。
そのときに大事なのが、複数社に見積もりを依頼し、「比較検討」をするということ!
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一生のうちに建て替えをする機会はそこまで多いものではありません。
後悔しない、失敗しない建て替えをするためにも、建設会社選びは慎重に行いましょう!
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