2023年12月08日更新

監修記事

建て替えの挨拶はのし付きの品で!挨拶のマナーについて

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建て替えで挨拶回りをするべきかどうか

建て替え 挨拶

自宅を建て替える場合に、どうして事前に挨拶回りをした方がいいのでしょうか。

実は建て替え工事では、いろいろと近所に迷惑をかけることが多いのです。

このため事前の挨拶回りは最低限のマナーと言ってもけっして過言ではありません。

具体的にどういった理由で挨拶回りが必要だといえるのか、しっかりと押さえていきましょう。

建て替えは近隣に大きな迷惑がかかる

住宅を解体して、建て替え工事を行うとなると、着工から完成までに通常約6カ月~9カ月くらいの期間を要します。

この間に騒音や粉塵の飛散などで近隣に迷惑をかけ、少なからず他の家族の生活に影響を及ぼすことになります。

何の挨拶もなく工事が開始されれば、近隣の人達は、この工事がいつ終わるのだろうと不安になります。

そればりか、不信感を抱く人すら出てくるのです。

事前に挨拶をして、工事がいつから始まって、いつ完成するのかという情報を伝えるだけでも、近隣の人たちの安心材料になるでしょう。

そして何よりも、近隣の人達にしばらくの期間迷惑をかけて申し訳ないという気持ちを直接示すことで、不信感を払しょくすることができるのです。

また建て替え工事の場合、工事期間中建築主一家は仮住まいをすることになるため、不在になります。

そのため仮住まい先を知らない人からの問い合わせを近隣の人が対応することになることも考えられます。

このように近隣の人たちに有形無形の迷惑をかけることが明らかでありながら、なんの挨拶もなく工事に着手したとすれば、再入居後の生活が息苦しいものになることを覚悟しなくてはならないでしょう。

解体の騒音

近隣の迷惑という点からいえば、まずは解体工事から問題は発生します。

住宅の解体工事は、内装材を手作業で解体した後に重機を用いて外部の解体を行います。

周囲を足場で囲って防音シートを張っているとはいえ、とても解体中の騒音を生活音レベルまでに抑えることはできません。

また外部を重機で解体する際には、粉塵が舞い上がります。

多くの解体施工者はホースで水をまきながら作業を進めますが、粉塵をわずかに軽減させるくらいの効果しかありません。

このように解体工事による近隣への迷惑度は短期間とはいえ、とても大きなものなのです。

したがって近隣への挨拶回りは、必ず解体工事の前に実施しなければ、挨拶本来の目的を果たすことができません。

工事関係車両

工事期間中に建て替え工事現場に出入りする工事車両は、延べ台数にすると膨大な数に上ります。

まず解体工事では解体用の重機や廃材を運搬するトラックが出入りします。

基礎コンクリートを打つ段階になると、コンクリートポンプ車を路上に止めて作業することになり、そこにコンクリートミキサー車が何台か横づけされることになるでしょう。

木工事の段階になれば、レッカー車を路上に日中ずっと停車させたままで作業を行うことになります。

また建築廃材を回収する車も出入りします。この他ほぼ毎日なんらかの工事関係車両が頻繁に出入りすることになるのです。

車の出入りが増えると、幼い子供を抱えている家族であれば、最も危惧するのが交通事故です。

こうした心配を少しでも軽減するためにも、事前に誠意ある挨拶が必要なのです。

近隣トラブルは意外と多い

工事が開始されると思わぬところから想定外の苦情が出てきて近隣トラブルになることがあります。

たとえばどのようなものがあるのか、一例を挙げてみましょう。

  • 工事の振動で外壁にひび割れが生じた
  • 敷地境界が画定していないのに工事を始めるのはおかしい
  • 作業員が路上で煙草をポイ捨てした
  • 作業員の車が路上駐車をしている
  • バルコニーに目隠しをするように求められた
  • 午後5時以降の工事を止めるように言われた

建て替え工事が開始されると、今まで付き合いのなかった人からも直接苦情が入ってくることがあります。

苦情の中には、工事施工会社の責任で解決するべき問題もありますから、工事施工会社の現場責任者と一緒に挨拶回りをすることが重要です。

建て替え工事の下請けとして解体工事会社が入っているのであれば、解体工事前に建て替え工事の施工会社と一緒に挨拶回りをして、工事全体の概要を説明しておきましょう。

工事に伴う近隣トラブルは、事前の挨拶や日頃のコミュニケーションで解消できる問題も少なからず存在します。

だからこそ事前の挨拶は必ず行うべきなのです。

のし付きの品を持って建て替えの挨拶することの意味とは

建て替え 挨拶 のし

住宅の建て替え工事を行う際に、のし付きの品を持って挨拶に出向くのは何故なのでしょうか?

建て替えでは、どうしても工事中に騒音や粉塵、工事車両や人の出入りが起こるため、ご近所に迷惑をかけてしまいます。

あらかじめ工事を行う旨を伝え、工事期間中は騒音などで迷惑をかけることをわび、礼をこめた物品を、のしと言う作法に基づき贈答し理解してもらうことで、近隣からのクレームを未然に防ぐことができ、トラブルを回避することができるでしょう。

このことから、建て替えの挨拶は工事に着工する前が望ましいと言えます。

また、工事業者側もトラブル回避のため、近隣に挨拶に出向く場合が多いのですが、この時、施主も同行することで応対する側の手間を減らすことができ、心証を良くすることができます。

手土産については、業者が用意している場合もありますので、挨拶の相談をする際に品物をどうするか決めておくと良いでしょう。

良識ある建設業者にとって、近隣対策は重要な仕事で、挨拶文の様式や贈答品の種類や相場、留守宅への対策、トラブル事例など 多くのノウハウを持っています。

もし、工事業者側が近隣への挨拶を行わない会社だった場合は、注意が必要です。

このような業者は近隣トラブルを気にしない、施主に迷惑をかける可能性を考慮していないということが考えられるため、近所迷惑を考えない工事を行う危険性があります。

工事前の打ち合わせの段階で近隣への挨拶や騒音防止、工事で注意することなどを業者側に確認しておき、施工中にトラブルを起こしそうな業者だと考えられる場合は他の会社を探した方が良いでしょう。

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のし付きの品を持ち建て替えの挨拶する時期と範囲は?

のし付きの品を持って建て替えの挨拶を行う時期や範囲はどの程度が望ましいのでしょうか?

挨拶を行う時期

建て替え工事の挨拶を行う時期は、工事に着工する前と施工終了後が良いとされています。

着工前の挨拶では、工事の騒音等で迷惑をかけるということと、もし何か問題があった場合には、すぐに連絡して欲しいと伝えておきましょう。

連絡先については、施主でも良いのですが、施工会社の担当者にしておけば施主の負担を減らすことができます。

ただ、業者によってはクレーム対応に対応していない場合もありますので、挨拶の相談を行う際にクレームの受付先についても十分に協議しておきましょう。

施工後の挨拶では、工事が終わったこと、工事中に迷惑をかけたことを詫びます。

挨拶を行う範囲

それでは建て替えの工事で事前に挨拶回りをする場合、いったいどこまでの範囲を対象にすればいいのでしょうか。

挨拶回りの範囲についてポイントを押さえていきましょう。

家の並びで挨拶の範囲は変わる

挨拶の範囲は家の並び方で範囲は変わってきますが、両隣や向かい側など共通の前面道路に接している家は、両端の交差点までの範囲は回った方がいいでしょう。

裏側の家は、真裏に位置する家とその両隣が一般的な挨拶回りの範囲になります。

範囲が広いと思われる方もいるかもしれませんが、工事前の挨拶は広めに回った方がトラブルの回避につながります。

必ず挨拶しておきたい家

ただし広い範囲への挨拶先の選択は、感覚的なこともありますから、必ずしもすべて回る必要があるわけではありません。

しかしそんな中にあって、必ず挨拶に行くべき家もあります。

それは工事による影響が著しく大きい家です。

具体的には敷地が接している範囲で、両隣と真裏、斜め裏がこれに該当します。

また真向いとその両隣についてもむ、工事による影響が大きいので必ず事前の挨拶回りをしておきましょう。

また、距離に関係なく町内会長など地域の世話役にも挨拶をしておいた方が良いでしょう。

工事車両が通るルートは挨拶しておきたい

気をつけたいのが工事車両による影響のある範囲です。

雨の日などタイヤに泥が付着したまま走行して、前面道路に泥を残すことがあります。

このために前面道路で接している家を回る必要があるのですが、この他にも幹線道路から自宅までの間で、工事車両による影響があると想定できる範囲は挨拶回りをした方がいいでしょう。

建て替えで近隣にどうやって挨拶をしたらいいか

建て替え 挨拶

建て替え工事で挨拶をする近隣の範囲を決めたら、次はどのような挨拶をすればいいのかが課題になります。

どのような挨拶が理想的なのか見ていきましょう。

ベストなのは直接挨拶回りする

建て替え工事で解体工事と新築工事をそれぞれ別の会社に依頼したのであれば、施工会社の紹介をかねてそれぞれの着工前の段階で挨拶回りをする必要があるでしょう。

口頭挨拶だけでなく必ず工事概要と連絡先を記述した文書を手渡しましょう。

ほとんどの建築業者は定型文書の雛形を持っていますので利用するのも良いでしょう。

もし解体工事会社が新築の施工会社の下請けで入っているのであれば、解体工事の着工前に挨拶回りを行えば、新築の工事前には改めて挨拶をする必要はありません。

時期は解体工事の1カ月前が適切ですが、工事日程や担当者などの詳細が決まっていなければ、もう少し後の段階でも構いません。

ただし遅くとも2週間前までに済ませておく必要があります。

挨拶は直接出向いて行うのが基本です。

この際に、タオルや洗剤など約500円~約1000円程度の生活必需品を持参しましょう。

ポストに手紙を入れる方法もある

何度挨拶に伺っても不在の家もあるでしょう。こうした事態に対応するために、工事の事前挨拶の文面をポストに投函する方法があります。

隣接する住宅であれば、何度でも足を運んで直接会った上で挨拶をするのが原則ですが、少し距離が離れたお宅であれば、書面の投函による方法でも大きな問題はないでしょう。

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建て替え挨拶の品にはどのようなのしを付けるの?

贈り物に用いられている「のし」にはさまざまな種類がありますが、挨拶の品につける場合は適したものを使用しないと失礼となってしまいます。

挨拶の品につけるのしは、どのようなものを使えば良いのでしょうか?

のし紙の種類

のし紙には水引の絵が描かれていますが、建て替え工事の場合は蝶結びのものを選びます。

基本的に、引っ越しや建て替え、リフォーム、新築工事ではこの蝶結びののし紙を使いますので、覚えておくと良いでしょう。

表書き

のしには目的に合わせて「粗品」や「お祝い」などの表書きを行います。

建て替え工事の場合については、特に厳密な決まりはないため、「ご挨拶」と書くことが一般的です。

のしの付け方

手土産、粗品に用いられるのしには、包装紙の内側、品物に取り付ける「内のし」と、包装の外につける「外のし」があります。

建て替え工事の場合は、のしが付いていることが重要ですので、手軽に取り付けられる外のしを利用すると良いでしょう。

建て替えの挨拶に適したのし付きの品と相場とは

建て替え 挨拶 のし

建て替えの挨拶を行う場合、品物はどのようなものを選べば良いのでしょうか?

基本的に挨拶回りの品物は、贈られて迷惑にならないもの、気軽に受け取れるものが望ましいとされています。

そのため、タオルセットや洗剤、石鹸などが人気で、場合によっては5合程度の米を贈る場合もあります。

ただ、石鹸についてはハンドソープを使うご家庭も多く、もらっても使い道がない可能性も高いため、できれば石鹸ではなく台所用洗剤とスポンジのセットなどを選ぶと良いでしょう。

また、挨拶の品の価格についてもある程度考慮しておく必要があります。

高すぎるものは受け取った側が気にしてしまいますので、予算としては1個あたり約1,000円が目安です。

もし、工事期間が長期間にわたる場合や、大がかりな工事になる場合については、それだけ迷惑をかける期間が長くなってしまいますので、品物の価格をやや高めにしておくと良いでしょう。

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建て替えを依頼する際の最適な工事施工会社の選び方

建て替えを依頼するに際しては、大きく分けて2つの方法があります。

設計事務所をまず選択をしてから工事施工会社を決定する方法と、最初に工事施工会社を決定する方法です。

予算に余裕がありデザインにこだわりたいのであれば、お気に入りのデザインを設計してくれそうな建築士に依頼すれば、思い描いた住宅が実現する可能性が高くなります。

直接工事施工会社に依頼する場合は、建築士の選定は基本的には工事施工会社に委ねることになります。

多くの方は、この工事施工会社や住宅メーカーを最初に決定する方法を選択しています。

建て替え工事ともなると多額の費用を費しますから、何より信用のおける工事施工会社を選択することが重要です。

インターネットで検索するのもひとつの方法ですが、インターネットの情報だけでは真の姿が見えてこないこともあるでしょう。

特に地元の工務店に依頼しようと考えているのであれば、口コミなどの生きた声に耳を傾けることが重要です。

依頼するに際しても、最初から依頼すること前提での態度では臨まず、工事施工会社の対応などから判断をする方法も視野に入れておきましょう。

さらには工事実績が近所で具体的にどれくらいあるのかを確認しておくのも重要です。

工事施工会社に直接依頼する場合は、具体的に自分の思いを提案した方がスムーズに準備を進められます。

必要な部屋の数や考えている部屋の大きさ、そしてどこまで予算があるかなどを伝えることで、理想の建て替え工事を実施することができるでしょう。

建て替え・注文住宅に対応する優良な建設会社を見つけるには?

ここまで説明してきた建て替えは、あくまで一例となっています。

実際に建て替えをするべきなのか、リフォームをするべきなのかを検討するためには、プロに現状を相談し、「プランと費用を見比べる」必要があります。

そのときに大事なのが、複数社に見積もりを依頼し、「比較検討」をするということ!

この記事で大体の予想がついた方は次のステップへ行きましょう!

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一生のうちに建て替えをする機会はそこまで多いものではありません。

後悔しない、失敗しない建て替えをするためにも、建設会社選びは慎重に行いましょう!

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

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